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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「悪の教典」(2012年)

伊藤英明ってほんと裸、好きだよねー。「海猿」の時もマッパではないけれど、ふざけてお尻見せたりするシーンがなかったっけ?(どちらも本人の意思ではないでしょうが。)でも彼の裸は厚みがあり、そして鈍い艶があり、全然いやらしくない。暗闇の廃屋みたいな一軒家で裸で肉体を鍛える様がサイコパスとしての異常さを物語る。

 

表の顔は人気者の英語教師だが(生徒からハスミンと呼ばれ慕われている)、実はサイコキラーで、自分を邪魔する人間は躊躇なく殺す蓮実。邪魔になった周囲や生徒を殺していくうちに、それぞれの殺人の完全犯罪にほころびが生じ、最後は男子生徒と肉体関係にある同性愛者の先生に罪をかぶせるべく、彼の持つ猟銃で文化祭の準備で深夜学校にいた2年4組の全員を殺すことになる。伊藤英明(蓮実)の漆黒の瞳に、迷いやブレは一切なく、猟銃でバンバン撃ち殺していく様はもはやターミネーターみたいで、逆にゲームを見ているようで爽快感さえ覚えた。登場人物のすべてが一癖も二癖もあり、ろくなヤツはいな中、サイコパスのハスミンだけが、純粋に人殺しを心から楽しんでいる。

林遣都 は、同性愛者の先生(平岳大)のお相手の、繊細で気の弱い美術部員の男子生徒役。たぶん21歳?。二十歳過ぎても高校生の役を全く違和感なく演れる、男子ハイティーン特有の線の細さとゴツゴツ感が健在。この頃、中世的な容姿(本当はそうじゃないと思うけど、年齢の割に顔が可愛らしいものね)の役が多いようだ。2010年公開の「パレード」では男娼の役だしね。)

遣都の同性愛者としての濡れ場って?と思ったけど、説得力あるシーンだったし、なんかそこにエロさは感じなかった。(そういえば三池監督の作品自体に、エロさがないかも・・)

 

サイコホラー映画ですが、さすが時の監督、三池崇史、主役級の若手実力俳優を贅沢に使っていて(林遣都のほか、染谷奨太、二階堂ふみ山田孝之浅香航大など)、上等のエンターテイメントに仕上がっていた。ひょっとして私が今まで観た三池監督の作品の中で1番良かったと思ったくらいだ。

それにしても、伊藤英明ってうまいよねえ。