登場人物全員主役を標榜したがゆえに、魅せ場とストリーテラー的に登場し、その数分で役の奥行や背負った背景を表現する、主にEXILE以外の役者さんは相当演技力いるだろうな、と思ってしまった。
「THE MOVIE 2/END OF SKY」に比べて、EXILEの面々の超絶アクション(喧嘩シーン)が延々続くのは少し減って、政府まで絡んだカジノ計画の予定地が工場跡地で公害のリスクがある、という、ちょっと前にワイドショーを賑わせた似たような問題を取り入れて展開。
今回は、EXILEの”上の”人たちが大活躍。AKIRAやTAKAHIRO、登坂などは、どんなに戦っても負けたり傷ついたりほとんどしない。岩ちゃんのコブラなんてとらえられてぼこぼこにされていたけど。そして、回想シーンで出てくる闘いの末、死に追いやられた彼らの先達たち、井浦新、斎藤工、そして、今回も仲間のために逝ったスモーキーこと窪田正孝も、亡くなる人はみんなEXILE以外の俳優であることにも気づく。
しかし今回は、これ、窪田正孝のプロモーションビデオ?って思えるようなスモーキーの死の直前の長尺のシーンがあって、窪田ファンを急増させたのではないかと思った。
窪田ファンには申し訳ないけれど、”イケメン然として紹介されるけど、実は顔だけとるとイケメンでない俳優シリーズ”というのが私の中で勝手にリストアップされていて、昔で言うと豊川悦司だし、最近だと綾野剛、そして窪田正孝。しかし、本作のカラコン&シルバーヘアー、おまけに公害被害者の咳(病)のスモーキー窪田の哀愁と正義感と優しさは、あのシーンでかなりカッコよかった。
そんなこんなで、林遣都が頭(=日向)の達磨一家の登場シーンはかなり少ないものとなり、悪い悪い遣都を観るために鑑賞しているこちらとしては、なかなか出てこねー、と思いながら観てしまいました。ほぼラストで、アメ車斜めに走らせてそのボンネットに乗っているって(林遣都が)、どうやって撮っているんだろうなんて思いましたが、達磨一家のテーマソングとグループの派手ないで立ちは、観ていてテンション上がりました。