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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「パレード」(2010年): 林遣都の、少年が持つ”最後の美しさ”は、もはや神がかり

<ネタバレしていますので、これから鑑賞予定の方は、鑑賞後にどうぞ>

「パレード」の林遣都は、あの体、顔つき、存在そのものがが神がかっているとまで思ってしまった。

10代男子特有のポキポキした細い線、陶器のような真っ白で滑らかな肌で覆われた鍛えられた筋肉。それを惜しげもなく上半身、あるいは、バックの裸体で披露しているほか、自慰シーンや女の肩にもたれて眠った顔、そして嘘寝から見開いた黒目。どれもがこの世の存在とは思えない、(女にはない)悪魔的な美しさがある。完成されていない人間の危うい尖った視線と、(役の)境遇からくる刹那的な気楽を求める無邪気さと。

 

林遣都が演じるサトルが登場することで、よどんでいたシェアハウスで暮らす住人(藤原竜也、小出恵介、貫地谷しほり、香里奈)の物語が一気に動き出す。

つまり、仕事ができる良い人のふりをしている藤原竜也、何となく都会の空気を吸ってうまくふるまっている地方出身の大学生の小出恵介、相手に合わせて恋人の関係を続ける貫地谷しほり、本当の自分はこんなんじゃないと、ゲイバーに通いレイプシーンのビデオを見ることで平静を保っている香里奈。

彼らは、サトルの持つ、嘘のない邪気にあふれた指摘やその場限りのオッケーな無邪気を持ち合わせていない。だからサトルが来たことで、化けの皮がはがれてくる。

最後にはがれた化けの皮の下には、ホラーとしか言いようのない(藤原竜也以外の)能面の3人+サトルの顔。

最後はやっぱり藤原竜也だよーっ、と思ってしまった。良い人そうでも悪そうでも、どっちから始めても最後は、お前が犯人か!!ってやつ。途中から予想はしていたけど、ラストシーンは藤原竜也主演の「かまいたちの夜」というドラマを思い出してぞっとした。(あのドラマのラストは、夢に出てきそうなくらい私にとっては怖かった・・・)

 

この映画、TSUTAYAのジャンルだとサスペンスになるんだけど、それにしては伏線の不穏感が弱くて、彼らの嘘の日常が淡々と描かれるのが続いて、サトル(林遣都)の登場まで一瞬退屈だった。ファンだから余計思うのかもしれないけれど、この映画が成功しているのは、冒頭に書いた、稀有な身体的特徴(異形とまで言える美しさ)を持つ19歳、その歳の林遣都を使ったことと、彼の演技力のおかげなんじゃないか思った。(あ、もちろん他の出演者も演技達者でおられます。)

 

これで林遣都デビューから10代の終わりまでの主演映画を「ライズ・アップ」を除いてほぼ鑑賞した。その中で私のベストについて、そして20代前半のテレビドラマをポチポチ視ていて、なんとなく私なりに思う彼の俳優としての変遷について考察してみたいと思います。

パレード [Blu-ray]

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