何事もライブ=”生”は良いものだ。
随分昔の話になるが、知り合いの娘さん(当時高校生)の吹奏楽部発表会に行ったことがあるのだが、さして期待せずに参加した私は、ホールに響く生演奏に体を包まれ、予期せぬ感動で不覚にも涙が出てしまったことがある。
以来、プロアマ問わず、演奏会(ライブ)に行くチャンスがあれば結構な確率で参加することにしている。
先日は、娘の中学校のクラス対抗で優賞を競う合唱会を観に行った。
約1か月間、放課後と朝練をこなし課題曲を猛練習していた。合唱は嫌い、と親には言ってはばからない娘だったが、当日が近づくにつれ、ソプラノがどうの、男子の歌う態度がどうの、と優勝を意識した発言をしていた。2日前ぐらいには声がかすれていて、大丈夫か?と声をかけたくらいだ。
事前に優勝のための選曲やら審査員の先生、各クラスの状況などの情報をいろいろ得ていたので、せっかくだから自分もそういう観点で聴いてみようと軽くメモをしながら鑑賞した。
1年生はまだまだの出来上がり。特に男子が声が出ていない、と思ったら、後の講評で変声期を終えていない子が今年は多く苦労したらしい。
2年生は流石うまい。しかも1クラスだけど、将来ボーカルやるんじゃない?と思えるような男子生徒が1人いた。だって、短いけどソロで声を出すパートをもっていたもの。
3年生は選曲がかなり難しい。難しすぎで聴衆がのれないほど。よくそんな難しい曲をそこまで仕上げてきたね、と感心した。
合唱ほど、集団で音を合わそうと必死になるものもないと思う。
娘は当日の朝、指揮をする女子生徒から全員手紙をもらったそうだ。また、本番直前には担任からも。
結果、娘のクラスが優勝した!1年2年では私の審査もまんざらでなく、優勝がほぼ当たっていたのだが、3年生は外れた。
帰宅後、陰キャラを気取っている娘としては、合唱で優勝したからって泣くほどうれしいことはない、なんて言いながら、例の指揮者の女子生徒が本当にうれしそうて、その顔を見てうれしかった、と言った。友達の喜ぶ顔を見て喜べる娘を見て、最近反撥することも多く難しいなーと思っていたが、少し安心した。
各クラス、約30人の声が美しいハーモニーを奏でた1日。とても豊かな時間をありがとう。