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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「麒麟がくる」- 9 :勝手に神回とさせていただこう

今回の終盤、タイトルにもあった”松永久秀の平蜘蛛”を、伊呂波太夫(尾野真千子)から光秀(長谷川博己)が譲り受けるシーン。天下の名器、平蜘蛛(茶釜)を中心に据えた夕暮れの金色の光の美しいこと!!照明さん、あんた天才!と思ってしまった。

その映像美にしびれながら、光秀に対峙する伊呂波太夫(尾野真千子)とほぼ同じ気持ちで画面に食い入って見ていたところ、平蜘蛛を観ていた光秀が叫ぶ。「これは松永久秀の罠だ!」
織田信長(染谷将太)が喉から手が出るほど欲しがった平蜘蛛を光秀に譲ると遺した久秀(吉田鋼太郎)は、光秀が信長に背く小さな、しかし取り返しのつかないきっかけを作ったのだ。茶道具の行方を知らない、とだけ言った光秀の小さなウソの裏には、幾層にも積み重なった主君への懐疑や不信の種があったに違いない。久秀の罠=自分の本心に気づいた光秀の、狂気を含んだ大笑いのすさまじいこと!!そしてその後、伊呂波太夫が告げた久秀の遺言「名器を持つ者の覚悟」という言葉に、己のするべきことに開眼したかのような光秀の表情。それが信長を討つことなのかどうかはこのシーンだけでは計れないけれど、長谷川・光秀の渾身の演技に震えた。

実は、今回の前半に繰り広げられた光秀と久秀の最後の酒を酌み交わすシーンにもやられていた。戦国を生きた盟友、武将二人の今生の別れのシーンを、力のある俳優二人がビリビリするような緊張感と熱さでもって演じきった。光秀の「解せぬ、解せぬ、解せぬー」で涙、そして「わしとて戦いとうはない」で久秀と同じ気持ちで落涙してしまった。いやあ、良かった!私の中ではこれまで見た「麒麟」の中で最高の回だった。

そんな激しいシーンの間に、茶器と安土城築城に腐心している信長(染谷将太)の孤独が静かに描かれた。築城中の安土城の広大な広間で、信長はなんと遠くに妻や家臣を見たことか。すっかり暴君信長が乗り移った、美しく切れ上がった目の染谷・信長の、大広間にポツンと座る姿が痛々しかった。

 

今回、役者二人の演技にしびれただけでなく、とにかく脚本が素晴らしい!と思った。勝手に”神回”と書いたが、今後ラストシーンまで、何度”神回”と思わさせてくれるのだろう。なぜか観ているこちらが武者震いするような大河だ。

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