「メメント」(2001年)：難解にも程がある - はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

今やヒット作に事欠かないクリストファー・ノーラン監督の出世作、というよりは若きガイ・ピアースが観たくて、ずっとウォッチリストにあった本作。

妻を強盗に殺害された夜、怪我を負い直近の記憶が10分しか保てなくなった男(レナード=ガイ・ピアース)の復讐劇。

10分間の出来事をメモし、重要ワードは体に入れ墨し、記憶がリセットされた瞬間に、これから何をしなければならないかメモを確認して行動する毎日。

頻繁に友だち然として現れる男。売人の恋人に暴力を振るわれ、レナードに協力する女。保険調査員だった過去に出会った同じような記憶障害の夫と妻の記憶。その記憶を話して聞かせる電話の話し相手。

レナードと共に記憶を手繰り寄せ過去へと遡るカラー篇と、電話相手に過去の記憶を時系列に語るモノクロ篇が交互に進行。(難解に拍車がかかるっ)

10分しか記憶が持たないことを利用され、レナードが体験した事実とそれに至る事実が食い違う。誰が味方でだれが敵かレナードも疑心暗鬼、こちらもさっぱりわからん。

レナードは利用されて、復習相手とは違う人間を殺すことになる？そもそもメモを頼りに復讐のターゲットを捜すこと事態無理だろう！？

ハテナだらけで話が進行し、最後に最も望まない真実が曝されて、何とも後味が悪い。

究極の細マッチョなガイ・ピアース、ぼんやりと遠くを眺める所在無げな横顔が少年のようで、それを拝めただけで良しとするか。

ちなみに超難解だけに、いくつも解説がネットで見られます。もちろん、まずは自分で鑑賞するのをお薦めしますが、モヤモヤはこれらの解説のお陰で解消出来ます。