星新一と言えば、私が小学生高学年の頃、文庫本で読んだ最初の作家ではなかっただろうか。当時、私は文庫本を中高生以上、大人が読む本と思っていたので、読書について少し大人の仲間入りをした気分になったものだ。
ショートストーリーは子供にも読みやすく、しかもSFだったりちょっとしたホラーだったり、夢中で読んだが、残念ながらほとんど忘れてしまったし、覚えていても断片的だ。この【不眠症】については記憶になかったのだけれど、オチが2段階になっているんだ。星新一らしい結末。
脚立から落ちたことで不眠症になり、眠らなくてもやっていけることに気づき、眠りを放棄した男(林遣都)。しかしふと、その眠りが至福であり、眠ることで孤独からも解放されると信じ、超高額な眠り薬を服用・・。それから目覚めて・・。うぎゃーっっていうオチ1。そのあとオチ2。
不眠症に対して変化する男の感情表現が秀逸。青髭、ぼさぼさ頭、不眠でギラギラした大きな目がヤバい感じの人そのもの。ショートドラマ15分間、コロコロ状況が変化してテンポよく面白かった。
今、NHKの公式ページをチェックしたら、8/9.16は窪塚洋介が出演予定になっている!これまたチェックしなければ。演技している最近の窪塚洋介を観たいもの。