ギザギザの前髪に、鼻眼鏡(林さん、顔の構造上、鼻眼鏡になりやすいみたいです)。停職中の刑事のくせに豪邸に住み、隣の住人(安田顕)を観察して猟奇殺人を妄想している、1番ヤバいのはお前だ!と叫びたくなる鹿浜鈴之介(林遣都)。
警察署の経理課に所属し、陰気で細かすぎるためか、総務課の馬淵(仲野太賀)しか話し相手がいない小鳥(柄本佑)。そして元は1課の刑事だったようだが、今は生活安全課で万引き犯を追いかけている鏑木星砂(松岡茉優)。
メイン4人のほかの登場人物、鹿浜が監視している隣の住人(安田)も、警察署所長(伊藤英明)もすべて、馬淵以外、全員へんてこりん。癖が強すぎて、ちょっと待て!という感じ。唯一、まともそうな馬淵が物語の展開の要になっていて安心感がある。(太賀のリアクション演技、ナイス!)
人気脚本家の坂元裕二の、こじゃれた台詞劇を楽しもうにも、プロローグはとにかく登場人物のキョーレツな個性を飲み込むだけで精一杯。
林遣都演じる鹿浜がもっとも強烈でヤバく、こんな刑事、いないだろう!と突っ込むと同時に、林遣都のオーバーアクションがちょっと”過ぎる”。(優しくて物静かで、憂いに満ちた雨宮君が懐かしいわ!)
初回、4人が解決した事件の顛末を見ると(何と言っても4人に捜査権はないんだからね)、事件そのものを善悪で処理するのではなく、事件の背景の物語を推理していくようだ。そして一応、それに一番長けているのが、推理マニアの鹿浜というところか。
むうん。ちょっと想像と違ったけれど、最初から”ミステリアスコメディ”、とうたっているしね。とりあえず、4人の掛け合いはテンポよく面白い。松岡茉優のやさグレ感が半端なく、男3人との今後のやり取りにも期待します。回を追うご、とに面白くなっていくことを願って。