何と言っても、どう見ても!北村匠海のアドレナリン1000%のド根性ファイトシーンが本作をより熱く熱くしていることに異論はない。
ダメダメな負け犬だった武道(北村)が、偶然得た力、タイムリープを繰り返しながら過去を変え、恋人を救うために奮闘する。優しいだけだった武道が強い人間へと成長を遂げていく様も青春映画として王道だ。思わずこちらも、武道頑張れ!と拳を握った。
しかし。いかんぜよ、吉沢亮。
マイキーという、とてつもなく"つえー"東京卍會”の頭という役の優位性もあるけれど、あの冷徹な目、目線は、やはりこの人にしか出来ないのではないかと思ってしまう。聡明で思慮のある冷徹な目は、彼の端正な顔でより一層の冷たく光る。このことは「キングダム」を観た時に最初に感じたことだ。実はそれまで吉沢の出演作を観たことがなく、きれいすぎる顔にも惹かれずスルーしていた。「キングダム」を観に行った理由は、ワンオクロックがテーマ曲を提供しており、それを劇場で聴きたかったから。主演は山﨑賢人だと思っていたけれど、吉沢亮と王騎役の大沢たかおに完全に食われていた・・と私は思った。山﨑賢人ももちろん良かったんだけれどね。(「キングダム」の感想はこちら)
そして、本作「東京リベンジャーズ」でも同じ現象が起こっとる。吉沢亮だけでなく、山田裕貴!のドラケンさん。めちゃくちゃカッコいい。誰がやってもカッコいいい(たぶん)。でもあんなにカッコいい山田裕貴を観たのは初めてだ!というくら、イケた漢だった。
というわけで、北村拓海の大奮闘にプラスして、吉沢亮や山田裕貴以外にも大サービスでイケメンが登場し暴れまわって血まみれになりながら(なぜか誰一人死なないのだけれど)友情と絆を深め、見応え十分。単なるヤンキー乱闘映画にあらず、タイムリープというフックで事件の因果関係と謎解き要素が加わり楽しめた。
そして、来年には「東京リベンジャーズ2」の公開が予定されている。2作目では、マイキーやドラケンなどのバックグランドが語られる?イケメンだけでなく演技も達者な俳優たちによる、魅力的なキャラクターたちの人間ドラマにも期待したい。