娘は今年18歳になり、成人した。
彼女が生まれたその年からお雛さまを飾っているので、今年で19回目。いつも一人で、ほとんど夫しか使わない3階の部屋の棚に飾っている。
3月3日は、私たち夫婦の結婚記念日ということもあり、お雛を購入した時におまけでくれた貝合わせも、夫婦円満を願って律儀に毎年お雛さまに添える。
桃の花を隣に飾り、毎年内裏さまとお雛さまのお顔を拝み、お道具を添え、結構楽しんでいる自分がいる。
実家にあった、姉が生まれた時に購入された五段飾りのお雛さまの道具は、剣は鞘から抜くことができたし、箪笥の引き出しも引きだすことができた。鏡も両開きだった。三人官女、五人囃子、靴持ちなど表情豊かな人形たちを眺めながら幼い頃から飾ったものだ。幼い子が触って飾っていたから、年月を経て髪の毛も乱れ、結構ホラーな官女もいたけれど、私はそのお雛さまたちの、細面で上品な笑みをたたえたお顔が好きだった。
娘のお雛さまを選ぶ時も、お顔重視で選び、たまたまそのお雛さまが、赤ちゃんだった娘の顔に似ていたのでそれに決めた。
そして今年、しみじみお雛を見つめて、やはり成長した娘にも似ていると思った。
娘に対する様々な思いを巡らせながら、毎年飾るお雛さま。
今年も無事飾れたことに安堵した。
たぶん私は、娘が家を出た後も、このお雛さまを毎年飾り続けるだろうと思った。
お雛さまについては、感慨深いものがあって、過去にもこのブログにつづっている。
自分の日記を読み返せる幸福。ブログをやっていて良かったと思う。
2020年「おかんのひな祭り」
2022年「血豆の仕事:10日間観察してみた」(お雛さまがメインじゃないけれど)
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