< script data-ad-client="ca-pub-5086079268044038" async src="https://pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js">

はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

ドラッグストアのお姉さん:老々介護の親を月1で訪ねる

月1回のペースで、認知症が進行中で要介護5の母を看ている父と、母に会いに実家に帰省している。


また実家でのエモい体験をつづることになって恐縮だが、これは私のブログ(日記)だから、感情の記録として書き留めておきたいと思う。

 

先日の帰省時に、おむつを買いに近所のドラッグストアに行った。いつも父の会員カードを出してポイントを付けてもらうのだが、カードを受け取りスキャンしたお姉さんが「おじいちゃん、大丈夫ですか?」と声をかけてきた。「?」と一瞬驚いたが、カードでわかったのだとすぐ納得した。

「この間は、違うおむつを買っていたので」

「たぶんパットのほうだと思います。父はこのおむつも買いますか?」

「(商品表示のところを指し)いつもこの部分を切り取ってこれと同じものを、と買われますよ」と言った。

「気にかけてくださってありがとうございます」

簡単な会話だったけれど、温かく父のことを気にしてくれているお姉さんに一瞬感激した。

ドラッグストアを出て自転車に乗り実家へ向かう途中、自分でも驚いたのだが、突然涙が溢れてきた。何に対しての涙?と自分でもわからなかった。父を気にかけてくれたお姉さんへの感謝にもあるが、たぶん、商品表示を切り取って、同じものをと購入している父の姿が目に浮かんだからだ。

自分だって衰えてきているのに、週6回のデイサービスを利用するだけで、ヘルパーさんやショートステイも利用せず、母を一人で看ている父。娘たちや周りがいくらいっても頑固を通している。話がかみ合わないことも多々あるし、気に入らないことを言うと私たちに対してもひどい言葉を投げることもある。本人は傷つける気はないのだろうが、相手の気持ちを思いやる余裕が、その時の父の心にはないのだと思う。
(実は今年の正月に帰省した時がそうだった。)

育ててくれた父母への恩は忘れないけれど、それぞれ別の人間同士、親子でも相性が合わないことはある。自分の親をそんな冷めた目で見ることが、この年になって初めてあった。

だけど、老いてもなお、自分がしくじらないように、工夫して今の暮らしを維持しようと踏ん張っている父のことを、ただの”頑固おやじ”として放っておくことはやはりできないと、マスクの中でしょっぱい涙を感じながら思った。

頼まれてこそいないが、やはり、来月もあまり間を置かずに両親の顔を見に帰ろうと思う。