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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「グレースの履歴」-3:キャッチボール ー 言葉のいらないコミュニケーション

林遣都が出演するから見始めた本作。なのに彼についてまだ何も書いていない。
すでに第4回の終わりで、主人公の希久夫(滝藤賢一)が乗せるヒッチハイカー、羽田として登場し、5回、6回と希久夫の傷心旅行のバディとして”グレース”=ホンダS800の助手席にいた。会社を辞めて一人旅に出た、妙に明るい青森出身の青年だ。

 

亡くなった妻、美奈子(尾野真千子)の愛車グレースのカーナビの履歴にあった旅先は、どうやら彼女が希久夫のことを考え、行動した深い愛情の証のようだ。希久夫の生き別れた弟、由紀夫(柄本佑)と母親(丘みつ子)との再会は、物語の山場の一つだった。
柄本佑の静かな演技がすごく良かった。ここ最近認識され始めた、”柄本佑カッコいい(?)””柄本佑色気ある”というイケメン部分を完全に消し去り、造り酒屋の杜氏頭をしている物腰の柔らかい、人のいい職人を好演している。

希久夫には、両親の離婚で生き別れとなった由紀夫と最期にキャッチボールをした思い出があった。そして30年ぶりに出会った兄弟は、またキャッチボールをすることになる。

以前から思っていたことだけれど、(そして今更か)キャッチボールは、言葉不要なコミュニケーションだ。登場人物の絆というか関係性を象徴する形で、キャッチボールをするシーンを時々ドラマでも見かける。

投げる時の力加減や相手が取りやすいところに投げるなど、受ける相手を思いながら腕を振る。調子が乗り続いてくると、なぜだかこの繰り返しが終わってほしくないと思う。

 

さて、林遣都演じる羽田は、職場のパワハラにあい勤めていた地元の新聞社を辞め、歳の離れた腹違いの兄を探す一人旅の途中だ。両親はお互いが再婚で、羽田の母親の略奪婚ということで、先妻の息子で会ったことのない兄には憎まれているかもしれない、それでも、ただ一人の血を分けた存在である兄に会いたいと思っている。

京都で洋食屋を営む兄のところに行き、勇気を出してグローブを差し出し、兄弟でキャッチボールがしたかったと懇願する羽田。仏頂面の歳の離れた兄に、木村祐一というのもナイスキャスティング!

初めて会った二人が、キャッチボールをしながら交わす会話が、無骨だけれど、どこまでも温かい。遣都、生まれながらの弟キャラが、どうにも憎めない”かわいい”ヤツとして初めて会った兄の目には映るのだろう。

高校球児だったという羽田の投げる球は、弧を描かずにほぼ真っすぐ相手のグローブに収まる。他の人の投げるボールよりも速く、青年のシンプルなフィジカルの強さが伝わって気持ちがいい。希久夫がキャッチボールをする兄弟をそのままにして立ち去る前の、羽田に関するちょっとした”オチ”も見逃せない。

 

本作も音楽は阿部海太郎さん。(実は今回、6回目で初めて気づいた)

エンディングの女性の歌声も印象的だけれど、繊細なピアノの旋律は見る者の心にそっと何かを問いかけているようだ。あれっと思ってエンディングのクレジットをよくよくみたら、海太郎さんだった。

以前も書いたことがあるが、林遣都の出演作を追っかけていると、珠玉の作品によく出会う。そして美しい音楽にも。

こちらは俄かに探し見て見つけた、阿部海太郎の音楽に触れられる動画です。


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