失敗したら
もう一度やってみればいい
そしてまた失敗することです
前より上手に失敗することです
「グレースの履歴」で、ヒッチハイクの青年(林遣都)が、生き別れになっていた母親に会いにいくことを逡巡する主人公(滝藤賢一)を勇気づけようと言った言葉だ。名言集の受け売りと照れ笑いしながら言った彼だったが、このベケットの言葉、人生失敗だらけの私の頭に刻み込まれた。
珠玉のドラマの放送が終わって半月以上経ったここ数日、私はその言葉を日々唱えながら仕事している。
ご想像通り、仕事で失敗を繰り返し、でもそれが今の私の力だ、と自分の現状を認めることで何とか落ち込まずにPCに向かっている。
落ち込まなくて済んだのは、明石家さんまさんの言葉のおかげだ。(詳しくはこちらのブログをどうぞ)
だけど、上記のブログでは落ち込まなくても、失敗の後のモヤモヤした気持ちに引きずられていたことがわかる。でも、冒頭のベケットの言葉を知った私は、今回はモヤモヤをそんなに引きずらなくてすんでいるような気がする。
つまり、失敗した後、「今度こそ」「次は失敗しないように」と緊張したり、「でもやっぱり自信ない」「私にできるかなあ」と思い、ストレスと不安に苛まれることなく、「次は失敗しても、もっとうまく失敗すればいいのだ」と思えたから。そして、うまく失敗するうちにダメージを小さくし、ついには失敗せずにできるようになるはず、と思うようにしたからだ。
冒頭のベケットの言葉を頭の中で唱える時、いつも”押し”の林遣都が、実は東大出身だったヒッチハイカー、羽田の姿で出てくる。それがまた、私にはプラス効果になるのも事実。彼も言っていたじゃないか、と。
つくづく、林遣都を追っかけていてよかったと思う。良作、心に残る音楽、そして頭に残る言葉に出会える頻度が高い。