どうやら本作のテーマは、” The personal is political."らしい。個人の抱える問題は、政治的な問題として考えるべき。
確かにこのフレーズが登場したわけではないが、記憶に新しいところで、安倍元首相銃撃事件を起こした宗教二世や、渋谷幡ヶ谷バス停で殴打されて亡くなったコロナ禍でホームレスになった女性など、個人の問題と片付けられない事件も多い。
文科省の官僚である御上(松坂桃李)は、左遷されて進学校、隣徳学園に赴任する。3年を担任、数学教師として教壇に立ちながら、1年前に学園で起こった教師の不倫騒動、その後起こった公務員試験会場での殺人事件の因果関係をにおわす。不倫を暴いた学内新聞の発行者、神崎(奥平大兼)を、追い詰めるかのようだが、実は見守り、助けようとしているともとれる。
御上にも、神崎に似た正義感を持った兄がいたようだ。そしてその兄は自死している―。とそのあたりまでは3話まで見てわかったのだが。。
クラスの生徒に期待の若手俳優を並べ、(俳優としても、)力のある教師を主人公に、SNS時代を生きる若者や教育現場の問題を炙り出すドラマは菅田将暉主演の「3年A組...」から定期的にあるようだけど、本作はさらに話を壮大に、国の教育政策に踏み込むものらしい。日曜劇場だからね。
自殺や殺人事件が重く絡み合い、想像していたより相当暗いトーンだ。ドラマの中の、軽めのホッとするパートを窪塚愛流に背負わせているのが、ちょっと厳しいのかな。(愛流くんは健闘していると思うけどね) そこが「クジャクのダンス」の森崎ウィン×マツケンの軽妙さと違うところ。
この枠の常連になりつつある、迫田孝也、林泰文。また「君の花になる」に出演した山下幸輝、森愁斗、八村倫太郎がちゃっかり生徒役で出演。迫田、林については安心感があるのかもしれないけれど、お馴染み感がありすぎて、ちよっと食傷ぎみ。
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