オープニングもエンディングも、音楽がとてもいい。作品の空気感にピタッとはまっていて、始まりのワクワク感と終わりの余韻が何とも心地いい。
高校以来の友人の優太(井之脇海)と耕助(金子大地)、時々参加する葵(草川拓弥)が、夕飯を一緒に食べることで、日常社会生活でたまっていく”澱”のようなモヤモヤを少しずつでも晴らしていく物語。
耕助は、人気レストランの料理人として厨房で認められたいことだけに専念し、他が見えなくなっていた自分に気づき、傷つき、うつ病治療中。
優太はドラマ制作の現場で監督として激務をこなす中、擦り切れそうになりながらも、耕助が丁寧に、そして食べる人のことを考えて作る夕食に救われている。
男二人のさりげない友情(決して押しつけがましくない、暑苦しくない)が描かれる中、優太のドラマ制作の職場で描かれる、同僚の上野(穂志もえか)の奮闘を知らず知らずに応援している自分がいる。
最近、民放局内にはびこる女性蔑視の因習が今さらのようにあぶり出されたけれど、ドラマ監督である上野の置かれている状況はまさにそのもの。
すべての組織においてとは思わないけれど、様々な業界の中で女性に対して”仲間外れ”の空気はあるのではないかと思う。公にはNGだけに、空気感や軽い冗談(でもイヤミ)でそれを感じる現代のほうが、女性としてはやりにくいのではないかと最近思うようになった。自分の若い頃は(…と言うのは、マジNGだけれど)、女性を活用しなくてはと女性に対してのアファーマティブ・アクションがあったし、私などは、今から思えばうまくそれに乗ってチャンスをいただいた感が否めない。
しかし、今はどうだろう。建前では男女平等に仕事のチャンスはある。結婚しても子供ができても能力がある女性は昇進だって可能だ。しかしそのためには、夫や家族の協力があるか、もしくは相当自分が頑張る必要がある。それなのに会社組織の中で頑張りすぎると嫌味を言われたり、頑張らないと甘えていると言われたり・・今の女性のほうが私たちの時代よりよほどやりにくい気がする。(まあ、私たちの時代は、そもそも結婚して子どもがいて働き続ける女性の先輩は少なかったけれど)
話をドラマに戻すが、テレビ局内での上野の頑張りが報われればいいなあと思う。
また、頑張る彼女を素直に応援できる心優しい優太も、どこかで報われるといいなあ。耕助との晩活を始めてから、仕事に煮詰まった時の貧乏ゆすりが少し減った気がする。
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