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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「西郷どん」― 4

龍馬、死んじゃいました。

なんか西郷どんも、大河の主人公なのにヒールみたいになってるし、これから先って白虎隊、西南戦争と悲劇が続くばかり。

大久保の暗殺はその先だったか。

なんか視聴意欲が下がりそうになるけど、予告で勝海舟の遠憲さんのワニ顔をみたなー。遠憲さんの勝海舟を見るために、来週も見ますか。

 

 

「火花」(2017年)

原作:又吉直樹、監督:板尾創路、制作:吉本興業、そして(たぶん)吉本興業の芸人多数出演。ということで、どうしても芸人さんによる芸人さん、および芸人を目指す人たちへの心からのエール(そしてリスペクト)という仕上がりになっていました。

フィナーレに向かう手前の主人公、徳永(菅田将暉)のモノローグでそれが存分に語られています。

ウケたい、売れたい、自分の笑いで天下をとりたい、芸人たちのもがき苦しむ青春の日々。たとえ一時的に売れたとしても、それが一時的なことを彼らは自覚している。世間に飽きられた後そこからまた這い上がってくることができるか、這い上がってこない芸人のほうが、実は多いんだろうな。

舞台そでで出番を待つ時の、なんとも言えない緊張感と、やってやる、と自分にかける発破、そのざわざわとした胸騒ぎみたいなものを、毎回そのシーンを見て自分もざわっとする。

 

そして、どこまでも芸人でいることをやめない男、自分の中での面白さを追求し続ける神谷(桐谷健太)を物語の最後にまた登場させたことで、志半ばで辞めていった人たちの賢明な選択(芸人の世界は甘くない)の反対にある、非常識の塊である天才(あきらかに世間から外れているが)を認めていると思う。そういう人がいて、芸人の世界が成り立っている。奇しくも神谷がそう語っていたように。

 

火花 DVD スタンダード・エディション

「dele」‐6

依頼人が消去(deleat)を頼んだデジタルデータにまつわり、毎回変わるゲスト出演者による登場人物(ほとんどが冒頭で死ぬ役回り)の濃密な人間関係や思いが明らかにされていく。ザラつき乾いた画面にクールな音楽が物語のテーマに合っている。それでいて湿っていたり、乾いていたりする登場人物の感情は、なかなか執念や怨念や情念が絡むものが多く、その対比が面白い。何万ものデータ化された情報も、所詮それを扱うのは人間なのだ。

最終回は、主人公2人、圭(山田孝之)と祐太郎(菅田将暉)の過去が明かされるのだが、本当はかなり重い暗い内容なのに2人分を最終回の1回で紐解いてしまったため、厚みに欠けた感は否めない。それを芸達者な2人の演技力でカバーしていた感じか。

 

テレビ朝日のドラマって、これまでほとんど見ていなかった。たまたま見た「おっさんずラブ」にはまって、その後菅田将暉が出演するから「dele」を見たのだが、万人ウケを狙ったものでないのに、どちらもぴたっと私にはまることが多いと気づいた。

そして今日、dTVで「民王」を見終わった。これも菅田将暉の作品漁りで見たのだが、相当面白い。遠藤憲一菅田将暉の、父(日本国首相)と息子(大学生=漢字が読めないバカ息子)が入れ替わるドタバタ劇なんだけど、2人があきれるくらい演技が上手く、結構今時の、時にはシビアな政治ネタを随所に放り込んでコメディでやりすごしていく都合とテンポの良さが秀逸だった。

「民王」の菅田くん、遠憲さんについては別途書こうと思います。

 

 

 

 

 

「リーガルV」

10月からのドラマ「リーガルV」を心待ちにしていますが、米倉さん、林遣都のことを"あの子゛って……。林遣都君、20代も後半なんだけど。

でも"あの子をお守りがわりに"と、新しい役に挑戦する主演女優に言わせるなんて、役者さんとして信頼されているのね、とファンとしては嬉しい限り。で、やっぱり"人たらし"だわ林遣都、と思ってしまいました。

 

来年早々には舞台もあるし、久しぶりに舞台も観に行こうかなと思っています。

菅田将暉生田斗真林遣都の「ローゼンクランツとギルデンスターンは死んだ」を公演終了後に知ってほぞを噛んだところなので、世田谷パブリックシアターの会員になっていい席で観たい!

小劇場の"シアタートラム"でなんて、ほんとわくわくします!

 

 

大坂なおみ選手

若干二十歳の女の子が、百戦錬磨のテニスの女王をメンタルの面でも制した事実に驚愕する。

そしてそのメンタルを短期間で身に着け、幼い頃からの憧れの選手との対戦に臨み、自分に集中し、持ち前の力とそれをコントロールする精神力をその場で発揮できたこと。

奇跡のシンデレラ・ストーリー。

(その陰に数えきれない悔しい思いや、後悔、落ち込みがあったに違いない)

そしてこれからも進化していくことを期待され、本人もそれを望み、テニスファンは新しい女王の誕生を近い将来目にすることになるのだろう。

日本語がおぼつかない、キュートでパワフルな大坂なおみに、今後も目が離せない。

 

 

 

「ディストラクション・ベイビーズ」(2016年)

恐ろしく台詞が少ない。

主演の柳楽優弥なんて、2回位しか言葉を発していないのではないか。

菅田将暉小松菜奈池松壮亮村上虹郎北村匠海。当時から力があると思われていた若手俳優がザクザクと出ていて、どの役も台詞が少ない。唯一、菅田将暉だけ小心者で軽薄で誰かの肩越しに虚勢をはる、そのはしゃいだ虚勢や、自業自得の焦り、恐れ慄く声だけが記憶に残る。

 

WOWWOW「W座」で観たので、小山薫堂信濃八太郎の解釈付きだったのだが、小山薫堂が「菅田将暉さんて、薄っぺらい高校生の役が本当に似合っていてうまい・・・」と言っていたのに心底納得。「セトウツミ」のセトや、「そこのみて光り輝く」の弟役でもそうだった。

最初は、ただ人を殴って絡み、殴られてまた殴る、を通り魔的に続ける男、柳楽優弥を怖がって見ていただけだったが、見ているうちに、その圧倒的暴力の強さに感化され、一緒にいれば自分まで強くなった気になれると勘違いして行動を共にする。ただの小心者が感化される様を、観ているこちらが違和感なく受け取れるように演じられるって、彼じゃないとできないと信濃八太郎が言っていた。そう、菅田将暉の、人がはっと我に返る様子(そこのみて光り輝く)、あるいはあっというまに感化されていく様子(ディストラクション・ベイビーズ)、その変わり目の演技が本当にヤバいと思う。それを頭で考えてやっている様子がないところが憎らしい。ヤツは感覚でやっているのではないか?(大竹しのぶの男版?)

 

さて、菅田将暉作品の発掘でこの作品を観たわけだが、どうしても言及せずにはいれない、主演、柳楽優弥の圧倒的な演技。

なんだろう、彼の演じる”兄ちゃん”に関する説明は最小限だし、彼自身には一切語らせない、そんな中で人を殴ることを楽しみとして、理由もなく人を殴って殴られての日々を過ごす男。死にたいのか、生きたいのか。そんなことさえどうでもいい。強烈な瞳の奥に見えたのは、底なしの純粋さ。不純物のない、殴ることへの快感のみ。強いものと殴り合う遊びの面白さ。コイツ痛点ないんじゃないの?体も心も痛みをほとんど感じないのでは、と思うくらいのタフさと不適さ。

その1点を演ることだけで、この役、成立したような気がする。(勝手な解釈です)柳楽優弥、なんかすごかった。

 

最後に小松奈菜の役。どうしようもない蓮っ葉な女を演っているのだが、それもほとんど台詞なく目線と表情だけで表現。本当は男2人を殺しておきながら、被害者ヅラして(一応最初は被害者に間違いないのだが)警察の聴取に答えていたのだが、通り魔二人組の柳楽優弥菅田将暉(菅田くんは小松奈菜に息の根を止められちゃいます、でもそれだけ彼女をひどい目に合わせています)について、菅田将暉をかばう証言をしている。ひどい目に合わせたのは菅田のほうなのに。映画を観終わってなんでだろうとその疑問を反芻してしまった。そして思い至ったのが、菅田将暉のほうが人間らしかったからではなかろうかと思った。暴力、怒り、おびえ、その他もろもろの感情を彼女に示した。一方の柳楽優弥の暴力男は、人間的感情が一切見えなかった。不純物なし、彼女にとって(観ている者にとっても)暴力(殴り殴られる)と一体化した生き物でしかなかったのではないか。

ディストラクション・ベイビーズ

 

「dele」‐5

和歌山カレー事件を彷彿する設定、情景。

大きく違うのは、犯人は逮捕された後、一旦罪を認めたその後、一貫して罪を否定。死刑は確定しているが、事件から8年後その息子が自殺したことで息子からデータを預かっていた菅田山田が周囲をかぎ回ることになり、、。

 

結局謎は謎のまま、死刑が執行され、調べたことで複数にわたる容疑者となりうる町民たちは、一人の人間が罪を償ったことで、過去を忘れて前を向く。

渇いた感じの映像が映画的というよりも、大人向けの漫画を読んでいるよう。

なんか、全体的に挑戦しているドラマで、主役の二人もイケメンしていないところがいい。菅田将暉は、どんどん劇画タッチに汚れていくし、いよいよ来週二人の秘密が暴かれる!

今回のゲストは塚本晋也監督(つい、監督と書いてしまう)、「半分、青い。」の律の恩師、ロボット造りのマッドサイエンティスト。こういう役もピタリとハマっていました。