映画
第二次世界大戦末期、日本軍と米軍の硫黄島の死闘を、日米双方の視点で描いた2部作「父親たちの星条旗」「硫黄島からの手紙」 クリントイーストウッド作品、渡辺謙主演、オーディションで一兵卒の役を射止めた二宮和也が出演している戦争映画、という程度し…
正月2日、3日に行われる箱根駅伝を家人が見るので私も傍でちろちろ見ている。毎年のことだが、選手やチームについてドラマチックな背景をアナウンサーが解説し、選手が抜かれたりゴールで倒れこんだり、泣いたりしているのを見ると、ばばあの緩い涙腺は簡単…
日本アカデミー賞、最優秀主演男優賞を役所広司、最優秀助演男優賞を松坂桃李、そのほか優秀賞を最多部門で受賞した本作。映画が始まる前の東映のザッバーンというオープニング映像で、これから目にするヤクザ映画にゾクゾクした。が、プロローグの豚小屋で…
本作主演の、のんが能年玲奈時代に出演しブレイクした朝ドラ「あまちゃん」(2013年)を私は見ていなかったのだが、「この世界の片隅に」(2016年)の主人公すずの声があまりにもマッチしていて、彼女の特徴ある声としゃべり方が印象に残っていた。 この映画…
カンヌでパルムドール、アカデミー賞でも4部門(作品、監督、脚本、国際長編映画)を受賞と、昨年大いに話題になった本作。オリジナリティに溢れたストーリーとエッジの利いた美しい映像に加え、ハラハラドキドキもあってエンターテイメントとして密度の濃い…
クリント・イーストウッドという人は、人生のどうしようもない現実、逃れられなかった悲劇を、なんと冷徹に淡々と提示してくれるのだろう。そこに1ミリの甘ちょろい考えも、楽観も、そして救いもない。 クリント・イーストウッド監督・主演作品ということで…
今さらだが、マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演、子役時代のジョディ・フォスター出演の本作を初めて観た。 タクシーを運転するデ・ニーロの顔のアップにテーマ曲がずっとかぶって流れるシーンがやたら多い。それ以外の効果音が、緊迫し…
池松壮亮って、もはや濡れ場担?普通の青年なのだけど、なんか言葉が上っ面で嘘くさい美容師。主人公(筒井真理子)が復讐する女(市川実日子)の彼氏という役どころだが、これ池松でなくてもよくね?と、思った。しかし、それでは誰が?と聞かれると、池松しか…
藤原竜也主演、有村架純が相手役の現在と過去を行ったり来たりのタイムループ、リバイバルものなのだけれど、18年前の小学生に戻った時の話が肝となっていて、しかもいい話。子役時代の鈴木梨央が絶品の演技。相手役の藤原竜也の小学生時代を演じる中川翼君…
本年の日本アカデミー賞で、最優秀作品賞、最優秀主演女優賞、最優秀主演男優賞の3冠を受賞した本作。その評価に文句なし! シム・ウンギョン、松坂桃李、ともに素晴らしかった。桃李は本当に、いつのまにあんなに演技派になったんだっけ?と前年度の日本ア…
全編にわたり主人公、永田(山﨑賢人)のモノローグが彼の心情を語り、映画を観ているのに小説を読んでいる気になった。また、シーンが変わる度に画面が真っ黒、演劇で言うところの暗転になり、その回数が多いせいで観ていて長く感じた。 演劇で成功すること…
”グリーンブック”とは、1962年当時、アメリカを旅するアフリカ系アメリカ人旅行者が泊まれるホテルやレストランなどを記したガイドブックのことだ。 本作で、黒人ピアニストを演じたマハーシャラ・アリはアカデミー賞助演男優賞に輝き、主演のビゴ・モーテン…
2年前に林遣都沼にハマって一度観た映画が、GYAOで絶賛無料配信中!(6月27日まで)林遣都ファンなら、これは見逃してはいけません! この「ラブファイト」、10代の頃の林遣都作品の中で、私にとっては”The Best”に挙げた作品です。最初に書いたブログを読み…
スティーブン・スピルバーグ監督の名前を世に知らしめた作品と聞いたので、いつか観なきゃと思ってた。日本での公開は1973年。それから何度も地上波で放送されているらしい。たぶん「ターミネーター」と同じような感じだよね。名作を繰り返し放送するやつ。 …
「麒麟がくる」で斎藤高政を演じている伊藤英明をみて、老けたなーと思い、彼が怪演した「悪の教典」をもう一度観た。この作品で、彼は海の猿だけをやっている俳優でないことを証明したと思う。(いや、ほかにもあるけどね。もちろん) 2年前に本作を観て書…
走る姿が、本当に美しい。 林遣都だけではない。この駅伝映画に選ばられた俳優=若者10人の走る姿、その画を見るだけで、走るというスポーツの芯みたいなものを、心臓にぶっ刺された感じがした。 ちょうど2年前、林遣都の出演作品を次々と漁っていた時期に、…
往年のハリウッド映画をたくさん観ている人や、当時のハリウッドスターに詳しい人なら、きっとクスッと笑える仕掛けやオマージュで溢れ、もっと楽しめると思う。 公開当時、映画好きの友人が早速劇場で観て「タランティーノの遊び心いっぱいの、まあ、B級映…
Dig in 林遣都!とうことで、ついに観ちゃいました。事務所の先輩、常盤貴子主演といことで、当時スターダストでルーキーだった遣都も配役されたのかしら?と勝手に想像しながら。 ストーリーは、二組の親子のそれぞれの確執、それから長い間疎遠になった関…
17歳の青年の一夏の恋の物語。 大人の男になる前の、蒼白く尖った細い体の中から突き上げる衝動。それを押さえるだけの、しつけられた品行と、聡明さからくる憂いのある黒い瞳。撮影当時21歳くらいのティモシー・シャラメ、細マッチョでもないけれど、ほとん…
目が覚めたら姿形がまるで別人になる男のラブストーリー。 そう聞くと、ファンタジーでコメディ要素が強い作品かと思ったけど、さにあらず。スタイリッシュな映像、ファンタジーな設定にも関わらずりリアルな情感、しっとりとしたラブストーリーだった。 18…
男は余命わずかと知り、その事を告げに12年ぶりに家族に会いに帰る。映画は、お昼前に主人公が実家に着き、夕方までのわすが半日の物語だ。 登場人物は、男とその兄、妹。そして母親。兄の嫁。その5人が久しぶりに会う弟を迎えながらも、ありがちな家族なら…
沁みたあぁ。 撮影当時87歳だったクリント・イーストウッドが演じるアールの佇まい、ゆっくりした動作、眩しいものを見上げるような目の表情、少し間のある台詞、そのすべてが味わい深く愛おしい。こんなにも、90歳近い”おじいさん”を愛おしいと思ったことが…
前作を娘と3D吹替・2D字幕と2回も観ていた。そしてメインソング「ありの~ままに~」は長きにわたって多くの日本国民(女子を中心として)の頭を回っていたはず。 今回のメインソング「In to the unknown・・・」は公開前から既に聴きすぎた感が否めないほど…
木村拓哉主演のフジテレビ開局60周年企画「教場」を見る前に、俳優としてのキムタクを予習するためにも本作を観た。嵐の二宮和也との共演も話題となり、二宮は日本アカデミーの優秀助演男優賞に輝いた作品でもある。(その年の最優秀助演男優は、松坂桃李)…
当時話題になっていたのに観ていなかった。友人が「ピンポン」の窪塚洋介は、ホントに素晴らしい!と絶讚していたので、今さらだけど観ることに。 いやあ、改めて私は観るべき映画の多くを見損なっていると痛感。窪塚を筆頭に、ARATA(井浦新)、中村獅童とい…
大泉洋だからこそ成立したのではないかと思われる、ボランティアに我がまま放題を言う筋ジストロフィーの主人公、鹿野靖明の憎たらしさと愛嬌と、そしてペーソス。 あの間延びした顔面と話ぶりは、憎めないよね、いや、一瞬憎めるんだろうけど、嫌いにはなれ…
「カリギュラ」の舞台が始まり、主演の菅田将暉のカリギュラに扮した映像を見た。 赤いガウンからのぞく見事な細シックスパックが素晴らしく、全身で創ってきている。 眉毛のない菅田将暉を見て、思い出したのが「セトウツミ」。私の好きな菅田将暉×池松壮亮…
第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを獲得した本作。 改めて是枝裕和監督という人は、子どもの撮り方が凄いなあと思う。「誰も知らない」で柳楽優弥に史上最年少の主演男優賞を取らせた手腕だ。 子どもの表情はもちろんのこと、立つ様、後ろ姿…
1990年代のIRA(北アイルランドのイギリスからの独立を主張する組織)が絡む映画って、登場人物の背景にIRAがあるという理由で物語の始まりがあったり、物語が悲劇に終わったりするんだけど、IRA組織が物語に関与するディテールは端折られることが多く、すべ…
池松壮亮の出演作品を追っていると、どうにもこのブログに感想をかけない作品に出くわすことがある。実際、せっかく観たのにブログに書いていない彼出演の作品がある。本作も、ちょっとそんな感じ。 好きな女性(彼らは姫と呼ぶ)を守るために、彼女が好きな…