はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

映画

「君の名前で僕を呼んで」(2017年)

17歳の青年の一夏の恋の物語。 大人の男になる前の、蒼白く尖った細い体の中から突き上げる衝動。それを押さえるだけの、しつけられた品行と、聡明さからくる憂いのある黒い瞳。撮影当時21歳くらいのティモシー・シャラメ、細マッチョでもないけれど、ほとん…

「ビューティー・インサイド」(2016年)

目が覚めたら姿形がまるで別人になる男のラブストーリー。 そう聞くと、ファンタジーでコメディ要素が強い作品かと思ったけど、さにあらず。スタイリッシュな映像、ファンタジーな設定にも関わらずりリアルな情感、しっとりとしたラブストーリーだった。 18…

「たかが世界の終わり」(2017年)

男は余命わずかと知り、その事を告げに12年ぶりに家族に会いに帰る。映画は、お昼前に主人公が実家に着き、夕方までのわすが半日の物語だ。 登場人物は、男とその兄、妹。そして母親。兄の嫁。その5人が久しぶりに会う弟を迎えながらも、ありがちな家族なら…

「運び屋」(2019年)

沁みたあぁ。 撮影当時87歳だったクリント・イーストウッドが演じるアールの佇まい、ゆっくりした動作、眩しいものを見上げるような目の表情、少し間のある台詞、そのすべてが味わい深く愛おしい。こんなにも、90歳近い”おじいさん”を愛おしいと思ったことが…

「アナと雪の女王2」

前作を娘と3D吹替・2D字幕と2回も観ていた。そしてメインソング「ありの~ままに~」は長きにわたって多くの日本国民(女子を中心として)の頭を回っていたはず。 今回のメインソング「In to the unknown・・・」は公開前から既に聴きすぎた感が否めないほど…

「検察側の罪人」(2018年)

木村拓哉主演のフジテレビ開局60周年企画「教場」を見る前に、俳優としてのキムタクを予習するためにも本作を観た。嵐の二宮和也との共演も話題となり、二宮は日本アカデミーの優秀助演男優賞に輝いた作品でもある。(その年の最優秀助演男優は、松坂桃李)…

「ピンポン」(2002年)

当時話題になっていたのに観ていなかった。友人が「ピンポン」の窪塚洋介は、ホントに素晴らしい!と絶讚していたので、今さらだけど観ることに。 いやあ、改めて私は観るべき映画の多くを見損なっていると痛感。窪塚を筆頭に、ARATA(井浦新)、中村獅童とい…

「こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話」(2018年)

大泉洋だからこそ成立したのではないかと思われる、ボランティアに我がまま放題を言う筋ジストロフィーの主人公、鹿野靖明の憎たらしさと愛嬌と、そしてペーソス。 あの間延びした顔面と話ぶりは、憎めないよね、いや、一瞬憎めるんだろうけど、嫌いにはなれ…

「セトウツミ」(2016年) - 2

「カリギュラ」の舞台が始まり、主演の菅田将暉のカリギュラに扮した映像を見た。 赤いガウンからのぞく見事な細シックスパックが素晴らしく、全身で創ってきている。 眉毛のない菅田将暉を見て、思い出したのが「セトウツミ」。私の好きな菅田将暉×池松壮亮…

「万引き家族」(2018年)

第71回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを獲得した本作。 改めて是枝裕和監督という人は、子どもの撮り方が凄いなあと思う。「誰も知らない」で柳楽優弥に史上最年少の主演男優賞を取らせた手腕だ。 子どもの表情はもちろんのこと、立つ様、後ろ姿…

「デビル」(1997年)

1990年代のIRA(北アイルランドのイギリスからの独立を主張する組織)が絡む映画って、登場人物の背景にIRAがあるという理由で物語の始まりがあったり、物語が悲劇に終わったりするんだけど、IRA組織が物語に関与するディテールは端折られることが多く、すべ…

「君が君で君だ」(2018年)

池松壮亮の出演作品を追っていると、どうにもこのブログに感想をかけない作品に出くわすことがある。実際、せっかく観たのにブログに書いていない彼出演の作品がある。本作も、ちょっとそんな感じ。 好きな女性(彼らは姫と呼ぶ)を守るために、彼女が好きな…

「宮本から君へ」

池松壮亮が宮本にしか見えねー。 全編にわたり、暑苦しくて騒々しくて痛々しい宮本が、とにかく自分の中の筋1本通して七転八倒している。そんな中でも、恋人となった靖子(蒼井優)とのつかの間の幸せなシーンもあり、そんなシーンでの池松壮亮の優しくて甘っ…

「エニイ・ギブン・サンデー」(2000年)

まさに先週土曜日の、ラグビーワールドカップ「日本×アイルランド」戦のことを、”エニイ・ギブン・サンデー”というのだと思う。(ゲームは土曜日だったけど、そして日本は世界ランキング8位の強さだけど) ”Any given Sunday”とは、”どんな(弱い)やつでも…

「インビクタス/負けざる者たち」(2010年)

ラグビー漬け。にわかファンにして、屈強な大男たちの肉弾戦に魅了されている。 ゲーム中、よく選手が一直線に並ぶシーンがあるが、ユニフォームが緑の芝に映えて美しい。タックルやつかみ合い、引っ張り合い何でもありゆえに、反則があるとすぐにセットプレ…

「億男」(2018年)

ここまで冴えない佐藤健も珍しい。 イケメン以外に、ヤンキーだったりクセが強かったり、ヘタレだったりする佐藤健は見たことあるけど、借金を抱え妻に逃げられそうになっている30代の図書館司書という地味すぎる役に、これって佐藤健である必要ある?って…

「セッション」(2015年)

(自分は)才能がなくて、本当良かった。 冒頭のドラム演奏シーンで、早くもそう思ってしまった。 天才はもって生まれた才能にプラス、それをさらに開花させる集中力と無限の努力ができる人のこと。そして天才にしても、その過程は決して楽なものではないと…

「楽園」(10月18日公開)

綾野剛主演と謳っているが・・・。 綾野演じる主人公豪士が何者であるか、何を考え何を欲して生きていたのか、最後までわからなかった。それだけではない、この作品、田舎のY字路で疾走した少女の事件に端を発しているのだが、最後までその少女がどうなった…

「生きてるだけで、愛。」(2018年)

躁鬱病の鬱が原因で過眠症の寧子(趣里)の、圧倒的な無茶苦茶ぶりにハラハラしたり、痛いほど寂しい彼女を応援したり、なんだか息もつけない展開だった。 ”自分”が強すぎて自身さえも”自分”と折り合えない。強烈な自分が出てコントロールできなくなった時は…

「劇場版おっさんずラブ~LOVE or DEAD」-6

「ザ・テレビジョン」の貴島プロデューサーのインタビュー記事を読んだ。 「終わらないドラマはない」って。 ”おっさんたちのラブ・バトルロワイヤル、ついに完結!”ってあったもんね。 でもその通りだと思う。ドラマがあまりに美しく終わって、その後映画化…

「劇場版おっさんずラブ~LOVE or DEAD」-5 (ジャスティスの志尊淳)

書き留めずなはいられない。 劇場版でデビューした、山田ジャスティス役の志尊淳。相当いいです! 本当は何かを抱えながらも、明るく振る舞って仔犬みたいに春田に懐いていく様が屈託ごなくてほっとする。春田とできていると勘違いされ、黒澤部長の不興を買…

「劇場版おっさんずラブ~LOVE or DEAD」-4(牧凌太)

先週の公開日から1週間後の今日、2回目を鑑賞。やっと林遣都が演じる牧凌太について書きたいと思う。 前回、春田を演る田中圭、黒澤部長を演る吉田鋼太郎について書いた。しかし今日2回目の鑑賞で、スクリーンに林遣都はいなくて牧凌太しかいないものだから…

「劇場版おっさんずラブ~LOVE or DEAD」-3 (吉田鋼太郎の黒澤部長)

何かのインタビューで吉田鋼太郎が「何ひとつラクなシーンはなかった」というようなことを言っていたと思うが、劇場版の黒澤部長(吉田)を観ると、確かに納得せざるを得ない。 黒澤部長の一途さと可笑しさは、鋼太郎さんの絶妙なタイミングと大真面目な演技で…

「劇場版おっさんずラブ~LOVE or DEAD」‐2 (田中圭の”春田芸”)

吉田鋼太郎が言っていたことが、あまりに的を射ていたので記録する。 田中圭の演じる春田は、田中圭しかできない一つの春田という”芸”になっている、というのだ。 確かに映画を観れば納得する。”春田”というポンコツだけど純粋で憎めない、人のいい人物を圧…

「劇場版おっさんずラブ~LOVE or DEAD」

公開前までSNSを使ったティザー(チラ見せ)攻撃、出演者の雑誌、ネット、TVインタビュー&宣伝と、関係各位総力を挙げて盛り上げ、公開初日をついに迎えた。 ジャッキー・チェンと香港映画へのオマージュか、冒頭、春田(田中圭)が上海で商店が並ぶ雑多な…

「コーヒーが冷めないうちに」(2018年)

原作本も話題になった感涙必至の4つの物語がオムニバスで綴られた本作。軽くホラーの趣もちょっとある、スピリチュアルなファンタジー。 しかし、泣かせる要素が満載過ぎて、さあ、ここでどうぞと見せられてもババアの涙腺は開かなかったぜよ。 林遣都が出演…

「天気の子」

期待通りの展開、感動、画のリアルさ、美しさ。 期待以上の音楽との調和。 15.16歳の男女の恋の、なんとストレートなことか!東京圏を襲う異常気象からの回復と引き換えにしてでも、会いたい、守りたい人(彼女)がいること。そしてそれをYes!とするストー…

「アルキメデスの大戦」

第二次世界大戦前、まさに日本が戦争に突き進もうとしている当時建造された戦艦大和の誕生には、こんな深謀遠慮があったのか!? もちろんフィクションだろうけど、当時のあの時点での戦艦建造は、こういったフィクションを考えたくなるような大誤算であった…

「ギャングース」(2018年)

少年院で出会った3人が、詐欺や盗品で稼いだワルの金を強奪する"タタキ"稼業で生きのびる様を描いた本作。貧困、DV、虐待、生れ落ち時から底辺だった彼ら、家族や家もなければ牛丼1杯もお腹いっぱい食べられない青春。原作漫画は、ルポライター鈴木大介氏の…

「ガタカ」(1998年)

なんという”傑作”! 描かれた近未来の冷たく美しい造形と"希望に満ちた"悲劇的ストーリー。 20年前の公開終了後偶然観たこの作品、若かりし頃のイーサン・ホークとユマ・サーマン、そしてジュード・ロウの3人の美しさと、ストーリーのインパクトだけが記憶に…