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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「SEE HEAR LOVE(見えなくても 聞こえなくても 愛してる)」(2023年):テッパンのメロメロドラマ

山下智久の俳優としてのポテンシャルに今さら気がつき「正直不動産」シーズン1をAmazonPrimeで視聴後、ついでの彼の出演作をググって本作を観ることに。

 

作品の連載がようやく軌道に乗り、映画化の話まで出ている漫画家の泉本(山下智久)は、これからという時に突然視力を失ってしまう。人気作品も休載となり、自暴自棄になった彼は自宅のベランダから飛び降りようとしたところ、作品のファンで突然の休載を心配し、自宅を探して訪ねてきた響(新木優子)に助けられる。響は生まれつき耳が聞こえなかった。

それから見えない、聞こえない二人の共同生活が始まるー。

見えない、聞こえない二人の生活の大変さはほとんど描かれず、作品を売るために泉本の本意を無視し金でストーリーの変更を迫る不誠実な編集者や、泉本に思いを寄せるアシスタントの沙織(山本舞香舞香)が、主人公二人の間に波風を立てる程度だ。
部屋で、ベランダで、家を出た道路で、ぎゅーっと抱き合う二人の姿が連続して映し出されたのが印象的。見る、聞くの出来ない二人の最も確かな愛情確認。もう、二人を引き裂くものは何もない。(ってか?)


順調に見えた二人の仲だけれど、泉本の失明は実は脳腫瘍が原因だったことことがわかり、手術できる医師はアメリカかインドにいると言われた泉本は、響が愛してくれた自作を完結させることだけを考えながらそっと響の元を離れる。

主人公にこれでもかと襲い掛かる悲劇。

ラストは雪のちらつくクリスマスの夜。作品を完成させた泉本は、アシスタントの元からも消える。泉本を探し雪の舞う街を走る響。作品の最期の、二人がよく過ごしたベンチが描かれていたことを思い出した響は、その場所で静かに目を閉じて動かなくなった泉本を見つける。えええええーっ!どんな悲劇??

 

くったくなく笑ったり、怒ったり、泣きじゃくったり、クルクル変わる新木優子の表情が無垢で可愛らしい。彼女の強い瞳と太い眉が、響の意志の強さを表していたのも役にはまって良かった。初めて私は彼女の演技がいいと思えた。

そして、山P。焦燥感、不安、恐怖・・さまざまな負の感情を表現するのに、もはや美しい顔の山Pはそこにはいなかった。ベランダにかける足、点字を追う指。愛する人に触れる手・・・。彼の足先や指先が幾度も映され、見えない人の先端への全集中を表しているように見えた。

 

主人公に幾重にも襲いかかる悲劇、ヒロインを助ける化粧品会社社長の存在、シンデレラみたいに大化けするヒロイン(終盤、化粧品会社のCMキャラクターとして大金を稼ぐ響)などなど、いかにも韓国ドラマに出てきそうな展開がなんとも言えん。まるで「愛の不時着」的なメロメロなドラマにやられた。
(これ観られたから私、ほかの恋愛映画もいけそうと思ったよ。)

監督は「私の頭の中の消しゴム」のイ・ジェハン。

 

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