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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「ブラックペアン2」- 2:ラスト「白い巨塔」を思い出しちゃった

そう言えば、原作者、海堂尊の小説っておとぎ話(ファンタジー)のフィルターをかけた医療エンターテイメントだったなあ。最終回、満開の桜に囲まれた新病院、スリジエ・ハートセンターを見ながらそう思った。

 

この結末を見れば、手術の成功のわずかな部分を担う"運"を、コインの二択で決める主人公の刹那的な生き方に納得できるというもの。

自分の心臓を救うのは唯一自分しか出来ない術技による手術だけ。幼少期、双子の弟を助けるための手術で心臓に疾患を負ってしまった天才医師、天城(二宮和也)。その事は、その手術に関わった医師たちの贖罪として、その後の彼らの様々な行動に関わってくる。それが”ブラックペアン”をめぐるミステリーとして、話の主軸にもなっていた。

 

6年前のシリーズ1から振り返って、やはり当時研修医だった世良(竹内涼真)の成長が著しかった。それはまるで、俳優竹内涼真の成長を見ているよう。熱い情熱と冷静な判断力。いちいち感情が溢れて目を潤ませたりしない様がとてもかっこ良かった。

また、いつも辛酸をなめる役回りだった髙階(小泉孝太郎)が、今回はいい感じに新病院のセンター長に収まり、なんかホッとしたりして。実は、信念を持つ優秀な医者だからね、高階先生。

ラスト、亡くなった天城から世良に当てた手紙を天城の声で聞かされた時は、唐沢寿明の「白い巨塔」のラストシーンと重なったけれど、そんな大昔のドラマを思い出したのは私くらい?(ちょっと調べたら全20話あった!すげー、昔の連ドラ)

 

毎週毎週、どっくん、ドックン動く生心臓を拝むのも一休み。
手術中に流れるオーケストラが奏でる曲は、そこにいる医師やスタッフの、患者を救おうとする、命に向き合う医者の魂のアンサンブルのようだった。

やはり医療ドラマはテッパンに面白い。

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「海のはじまり」- 6:最後まで落としどころがわからんが、登場人物の幸せを願うばかり

夏(目黒蓮)のアパートで暮らし始めて2日後、母親、水季(古川琴音)が働いていた小田原にある図書館に一人で行った海(水谷星奈)。迎えにいった夏に、津野(池松壮亮)が「お前、彼女(水季)がいたときも、いなくなった時もいなかったよな」と言う前後くらいから涙が止まらなくなってしまった。

亡くなった母親の存在を確かめたくて、母親の痕跡に必死でしがみつく、海の小さな姿にやられたし、それを理解して夏に厳しい言葉を投げる津野の心も切なかった。

突然現れた娘と暮らそう、彼女と別れてでも娘を優先した夏のことを責めることできる?と思うけれど、そもそも突然現れた夏を父親としてあんなに慕う子どもがいるか?亡くなった母親の教育の賜物と言えど、よほど身近だった祖父母の方がいいだろう。海本人が望んだからと言って、なんで夏の決断を夏の家族も、水季の両親も反対しなかったのだろう。子どもを、子育てをなめている。マジ一人で憤り涙した。(ドラマなのにアホか) 

 

 

夏と海はどうなる?別れた恋人、弥生(有村架純)との関係は?

それぞれの選択、家族の思いを丁寧に描く本作。彼らに感情移入して、流す涙は切ないけれど温かい。

いよいよ来週が最終回。

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「伝説の頭 翔」:今後活躍しそうな俳優ザクザク

今、最も人気の若手俳優の一人、高橋文哉が二役を務めた本作。

架空の町、鬼多漢闘(きたかんとう)のヤンキー、不良たちを束ねる伝説の頭(ヘッド)、伊集院翔。方や、不良に絡まれいつも金を巻き上げられている引きこもりで地下アイドルオタクの山田達人。金髪頭と、黒髪ヘルメット頭&メガネの外見の違いだけでなく、低い声で言葉少ない翔と、高い声で早口でまくし立てる達人。目付き、走り方、佇まいまで完璧に演じ分けた高橋文哉に、拍手!

 

バイク事故をきっかけに出会った、ヤンキー集団「グランドクロス」の伝説のヘッド、伊集院翔(高橋文哉)と山田達人(高橋文哉)。達人は、顔が瓜二つという理由で怪我で入院することになった翔に成りすまし、ヤンキーたちのヘッドを演じることになる。その事を知っているのは、副長の大門(菅生新樹)のみ。体重を増やし、赤髪坊主頭の菅生新樹は、見た目はばっちり大門伝助。やや一本調子のしゃべり方が気になったけれど、実は達人と同じ地下アイドルグループを押している秘密があるなど、キャラクターとして面白かった。

そのほか、対立するヤンキーグループ「ブラッド・マフィア」のボスにカルマ。カルマのことを全く知らなかったけれど、もともと俳優を目指していたYouTuberらしい。劇中では主人公たちが困ったときに必要な情報を届けてくれる(敵の周囲を嗅ぎまわっているという態ではあるが)頼れるキャラとして好感度が上がったに違いない。

ヤンチャな漢たちの友情と抗争の中で、それまでヤンキーに狩られていた側の達人も、ヤンキーへの偏見をなくしていく。だからと言って、急に中身まで漢らしくなるわけはなく、最後までヘタレ要素は残したまま、なんとか翔に成り代わるという役目を果たしたところがあっぱれだった。

基本はコメディで、若手俳優の研鑽の場の深夜ドラマとして視聴した私。高橋文哉の二役ぶりのほか、前述の菅生新樹やカルマ、三浦知良の息子の三浦獠太など、これからもっと出てきそうな若手俳優たちをしっかり目撃できた。
そうそう、翔の彼女でレディース「紅」の総長、直子役の井桁弘恵も頑張っていた。ウソ者の翔を見破れず、二人でいる時の翔のふりした達人の心の声も笑える要素の一つだった。

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「新宿野戦病院」- 4:あー、面白かった!

終盤2、3話は、コロナ後の新たな感染症の蔓延でまごころ病院はまさに戦場のようだった。そしてそれはさながらコロナ禍の社会情勢の復習と、コロナ禍で露呈した医療体制の不都合な諸々の再確認のようだった。

結局、ヨーコ(小池栄子)が日本の医師免許なしで治療に当たっていたことがバレ、逮捕。ついでに院長(柄本明)も逮捕され、はずき(平岩紙)は、父親と妹が同時に逮捕されたことで破談に。

それでも、新宿に流れ着いた外国人やホストたち、そしてはずきや享(仲野太賀)たちから、連行されるヨーコに感謝いっぱいの言葉が投げかけられた。

目の前の命を救う。ただそれだけに集中したヨーコの生き方は、とてもシンプルで気持ちいい。その代わり、恋愛や人間関係の機微については全く頓着ない。サバサバしていて熱くて、岡山弁と英語をごちゃ混ぜにしゃべるヨーコをパワフルかつキャートに演じた小池栄子は流石だった。彼女だから出せるあっけらかんとした勢いが確かにあったと思う。

コメディ作品としては、やはり評価されるべきは、高畑淳子とドランクの塚地武雅の存在だった。

塚地はトランスジェンダーの看護師を演じたが、セリフ自体が面白いわけではないのに、見た目と何気ない一言で緊迫したシーンでの一服の清涼剤になっていた。

また、高畑淳子はドラマ開始早々から、全力でお笑い部分を担当しており、この年齢の女優でこれだけ面白くできる人っているかしら?と思ったくらいだ。

クドカンの風刺が存分に詰まったドラマ。

新宿歌舞伎町という、日本の歓楽街に集まるマイノリティ、ダイバーシティな人々へ注がれる優しさが、ウィットとともに垣間見られて大満足だった。

 

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「スモーク」(1995年):クリスマス・シーズンに観ればよかった

ラストに極上のクリスマス・ストーリーが語られたけれど、当たり前だ。この映画製作のきっかけになった原作の物語だった。

ニューヨーク、ブルックリンでシガレット・ショップを営む男と、常連客の小説家。小説家が偶然出会った黒人の少年。年齢も人種も違う彼らだが、友情と呼べるか、どこか通じ合っていることに心が温まる。

シガレット・ショップの店主は、毎日同じ時間、同じ場所を写真に撮り続けることをライフワークにしており、写真は4,000枚以上にのぼる。小説家は、妻とお腹の子どもを銀行強盗の流れ弾で亡くして以来、小説を書けなくなっていた。ぼんやり歩いていて車に轢かれそうになった小説家を助けた黒人の少年は、居場所を転々としながら蒸発した父親を一人探していた。

冒頭に、ラストに極上のクリスマス・ストーリーが・・と書いたけれど、ラストだけではない。そこに至るまで、3人の間を経由する5000ドルの大金の収めどころや、少年と父親の邂逅など、ちょっぴりスリリングなシーンもある。また、こちらが思うようなハッピーエンドではないにしても、ほろ苦い顛末(もちろん、彼らにとってはこれからも続く物語なのだけれど)や、ちょっといい予感が用意されていて、うまい展開だなあと思った。

人生、うまくいってるときの方が少ない気もするけれど、人に頼ったり、頼られたり、着かず離れず人間同士が関わり続けている以上、悪いことばかりじゃない。

今となっては注釈が入る喫煙シーンがたくさん出てくる。ニューヨーク、ブルックリンで生きる市井の人々の悲喜こもごもを、くよる(※)煙で優しく包んで魅せてくれた。

 

※「くよる」は、出雲地方の方言で「くすぶる」という意味らしいのだが、岡山出身の私のボキャブラリーの引き出しにもあった。確かに、くすぶっているときの煙の様子には違いないのだけれど「くすぶる」は、なんだかネガティブな印象を受ける。くよるには煙がゆっくり流れるだけで、ネガティブなイメージは私にはない。それで、あえて方言だけど使ってみた。

つーか、私のブログには、ちょいちょい岡山弁や関西弁が出ている。藤井風じゃないけれど、方言がとてもフイットする時って確かにあるのだ。(藤井風を持ち出すのは図々しいにも程がある!)

 

スモーク(字幕版)

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アイスクリームを狙う久喜

アイスクリームってにおいするんだっけ?

いつも私が仕事する部屋で爆睡している久喜だが、冷凍庫から出したばかりで蓋も開けていないアイスクリームに反応して、じっとこちらを見ている。微動だにせず見ている。

ふだん、仕事部屋ではおやつはもらえないのをしっているので、ワンワン吠えたり、私の膝に手を掛けたりして要求したりはしない。その静かな表情が逆に粘着質な欲望を想起させて怖い。

アイスクリームがいい食べ具合になり、一人食べ進めてもクキの態度は変わらない。
「くれないの?」とじっと見つめていたのが、そのうちふてくされて顎を下ろしたけれど、目はこちらをねっとり見ている。
自分だけ冷たい甘さを享受して後ろめたさが半端ない。最後に少しだけ残して、カッブを差し出したら、えっ?もらえるの?と躊躇して、なかなか来ないのには驚いたけれど「おいで」と呼んだらゆっくり立ち上がって近づいてきた。カップに鼻をつっこんだとたん、すごい勢いでなめていた。
久喜、予想外に、仕事部屋で甘いものにありつけて良かったね。

夕方、久喜のあごの毛がカピカピになっていて、ごしごし拭かれたのは言うまでもない。


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「笑うマトリョーシカ」-4:道上(水川あさみ)カッケー!

後半くらいから、清家(櫻井翔)を意のままに操る"ハヌッセン"は誰か、が謎解きの焦点となっていた。しかし、母親(高岡早紀)がもはやそれではないとわかってから、ハヌッセンは存在しないのではないかと思っていた。 

果たしてーー、終盤の清家と道上(水川あさみ)の対峙の場面、清家の告白シーンでは身じろぎもできず見入ってしまった。

純粋無垢で正統派の仮面を被った、清家という男の闇と苦悩が吐露されたシーンは、櫻井翔の真骨頂に見えた。(申し訳ないが、それまで櫻井翔を演技が上手いと思ったことがなかった) 
急にヒトラーについてまくし立てたり、不遜に満ちた顔つきで道上を見つめたり・・。本当は自分自身がわからず、孤独と絶望に打ちひしがれている男。その苦悩が十分伝わってきた。

今まで思い込んでいた清家一郎の姿とあまりに違う告白に言葉もなく、涙を流した道上だったが、最後に清家に放った決意の言葉にしびれた!カッケー!道上。
実は道上も、もう少しで清家を操る側に取り込まれようとしていたのだ。権力を陰で操るという美酒の沼から引き揚げてくれたのは、一緒に事件を追ってくれた先輩記者、山中(丸山智己)。ジャーナリストとしての矜持を思い出させてくれた。
(余談だけれど、本作で発見した丸山智己、シブオジ決定!今後注目俳優ですな)
それにしても水川あさみは、正義心の塊のような道上のキャラにメチャクチャはまっていた。

 

清家の話に戻るが、自分の信念もないのに、母親や友人、思惑を持ってに寄ってくる者たちの意見を言われるままに実行し、道上と対峙した5年後には総理大臣までに上り詰めている。しかし、その中身はマトリョーシカのようにいくつもの違う顔の人形が入っているだけで空っぽなのだ。
清家その人は何者なのか、何がしたいのか。もはや国のトップに立つその人の周りに悪意のない優秀なブレーンが揃うことを祈るしかないのか。

彼を見続け、理解しようとし続ける道上と清家の間には、もはや二人にしかわからない絆のようなものができていると思う。それをに示唆する終わり方も良かった。
今季私が見ていたドラマの中では1番だった。

 

最後に、聴衆の心を掴む清家・櫻井のスピーチは、ちょうど最終回のその日、自民党総裁候補に立候補を表明した、人気の二世議員と重なったのは私だけだろうか。

(☝作品HPを検索したら、同じことを感じた人が結構いたようでネットニュースになっていた)