何度、岸本(真栄田郷敦)が少女連続殺人の真犯人に迫る証拠や証言をかき集めて世間に発表しようとしても、直前で大きな力によって阻止される。その過程で、真実を一緒に追及してきた浅川(長澤まさみ)が、心折れて追及から脱落したり、物わかりのいい大人然として岸本を裏切ったりもした。
視聴者には、悪者が誰で犯人はこいつとわからせておいて、もはや本筋は事件の解決ではなく、岸本と浅川の二人がジャーナリスト、いや人のとして、真実と権力の間で何を信じ、何を選択するかを見せていく。主役の二人が一筋縄ではいかない"大人"の都合に翻弄され、揺れる心を熱演し見応え十分。郷敦、めちゃくちゃ成長したなあと、何目線かわからんが感慨ひとしおだった。
最終回、元恋人同士だった、斎藤(鈴木亮平)と浅川の対決シーン、鈴木亮平の苦渋に満ちた表情が、大人の男の魅力に溢れものすごくセクシーだった。いいヤツなのか、悪いヤツなのか、そんな単純に白黒つけられる人物ではない。野心と、ずるい男の優しさを持ち合わせ、正義を都合よく語れる頭のキレる男、鈴木亮平グッジョブ!
ドラマにはインパクトがあり、図らずも爪痕を残す役、役者が出てくるものだけど、本作では紛れもなく、浅川の上司、村井を演じた岡部たかしだろう。
最初パワハラ、セクハラ全開の、今の時代ではあり得ないとんでもないオヤジだったけれど、報道マンとしての矜持と、破れかぶれの気概が最後に浅川の心を激しく鼓舞した。岡部の"小物"感溢れる風貌にリアリティがあり、ここぞの時の凄みもすごく良かった。
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