やっぱり面白い!
10年前の連続少女殺人事件で犯人に死刑判決が下った事件は、実は冤罪ではないか。
死刑犯に、事件当時庇護されていた家出少女だったさくら(三浦透子)の依頼が発端となり、冤罪事件として調査することになった、バラエティ番組のディレクター、岸本(眞栄田郷敦)と、かつての人気キャスター浅川(長澤まさみ)。
冤罪を追う2人の間で主導権がそれぞれの事情でコロコロと変わっていくのが、人間味溢れていて、かつリアリティがあり面白い。
当初は、半ば脅迫されて事件を蒸し返すことになった岸本のふがいなさと、一たび冤罪と確信して、真実を突き止めようと立ち上がった浅川の男前ぶりが対照的で、長澤まさみ、かっけー!と思って見ていた。しかし、浅川は事件の闇、背後にちらつく強大な権力の影に心折れ、かつてのスキャンダルの相手、政治部、官邸キャップの齋藤(鈴木亮平)の慰みに体をあずけるという、女の弱さを露呈する。どうなる?!冤罪事件?と思いきや、今度は過去の自分の過ちと向き合い、一人で事件を追いかけ始めた岸本。
憑りつかれたように文字通り寝食を忘れ、過去の事件を洗いなおす。その過程で、死刑判決を覆すような重要な証言にたどりつく。
5話の岸本=眞栄田郷敦。これまでの、いいところのボンボンそのものの、どこかすっとぼけた表情から全く違う面構えになっていた。無精ひげにこけた頬。ぬくぬくと育った、母親と住む高級住宅を出て、見た目も薄汚くなっていくが、逆にアウトロー的な精悍さに変わり、今さらながら眞栄田郷敦を改めてイケメンだった!と再認識してしまった。(そうだよ、あの新田真剣佑の弟ですもん!)
郷敦、(役)作ってきたよなー、としびれてしまった。
比べるものではないけれど、時代めいた仰々しいナレーションから始まる日曜劇場の「アトムの童」よりも、本作のほうがよほど骨太感がある。もちろん、関テレが作る、重いテーマをスタイリッシュに見せようという試みと、日曜劇場のお決まりの勧善懲悪的スカッとする展開という、方向性の違いがあるのだけれど。
よりを戻した浅川の恋人、斎藤(鈴木亮平)の”大人の男”っぷり。昨今ドラマでは珍しい、たばこを吸うシーンも魅せ、”デキル”男の色気にやられる!彼はヒールなのか、救いなのか。こちらも目が離せない。
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