「おっさんずラブ」で”林遣都の沼”の入り口に立った頃、まず直近の作品だったということもあり本作を観賞したのだが、なんか主人公たち(川口春奈・林遣都!)の言動に今一共感できず感想を書き留めてもいなかった。というかスルーっと私の中で流れてしまった映画だった。
林遣都演じるイケメンでベジタリアンのゲイ、渚の抱える過去(=兄の死)についてあまりに簡単に触れておわっているし、元カレとの現在の関係性も今一腑に落ちない。
また、川口春奈演じるキャリア志向は強いが、野菜嫌いで生活がぐだぐだのマキのご都合のいい渚へのアプローチにも??がつく。
今回観返した理由は、この作品って遣都がゲイの役である以外は、ファンにとっては胸キュン必至の、まごう事無きイケメン男子として登場している!と再認識したからだ。確かにカッコいい!鑑賞中は渚に恋していしまうマキと同じ目線で渚の姿を追ってしまいました。
原作はコミックなのだ。男女のラブとしては成就しないけどラブコメとして見れば、川口春奈のかなりぶちかましている可笑しい演技・演出を観れば、まあいいんじゃないと思えた。ちなみにあの後二人はどうなるんだ?と思って原作をWikiで調べたら、なかなか良い終わり方だった。
また、今回”沼の住民”として、食い入るようにかつ冷静に遣都を観たこともあり、「おっさんずラブ」で魅せたゲイであることの孤独や悲しさみたいな片鱗がすでにこの作品で見られた。そう言えば、男好きのイケメンで料理好き、”S"傾向など、人物の設定が驚くほど似ている。この作品の林遣都を見て牧凌太にキャスティングされたのではないかと思えたほど。
渚が密かに想う、高校教師仲間の真剣佑がキラキラでフレッシュでいい。
そして鑑賞後は(前回もそうだったのだけど)、ブロッコリーの芯は捨てずにスープに使おうと決意する。