「ピースオブケイク」(2015年)：ストーリーに一切触れませんが

タイトル通り、"ピースオブケイク"な感じの作品(！すみません；；)と思ってしまったのだが…。

以前から菅田将暉出演作品ということで”マイ鑑賞リスト”に入っていたのだが、あまりの端役だったためずっと観ていなかった。しかし今となっては、何の役でもナチュラルに、その人物が本当に存在するかのように演じる綾野剛が、主演の多部未華子の相手役で出ていることに気づき俄然観る気になった。

敢えて断っておくが、綾野剛は全然私の好みではない。以前も書いたが私の中では”なんちゃってイケメン”の代表格なのだ。しかし！前述したとおり如何せん演技が上手い。マジ、どの作品の綾野を見てもしっくり役に収まっている。そして必ず素晴らしい演技をしている。

そして本作でもそうだった。イケメンでないところがまたリアルなんだな、これがきっと。

それにしても2015年に公開された本作。現在大活躍、第一線、映画やドラマに引っ張りだこ！！の俳優陣がこれでもかと出演している。

主演の多部未華子もテレビで最初に見かけた時は、どこがかわいいねん！？と思ったけれど、どんどんきれいになっていき、はまり役にも恵まれあれよあれよと言う間に売れっ子女優になっているではないか。

主人公と正反対のように見えるしっかり者の友人役に木村文乃。

そして、日本アカデミー賞受賞俳優となった松坂桃李が主人公の友人のオカマ役。（彼の演技がまたまた素晴らしい！）

借金背負ってバイトをばっくれ、一瞬だけ登場する中村倫也。

冒頭に書いた菅田将暉なんて、主人公と”やりたいだけ”のチャラいイケメンバイトの役。こういうチャラい若者を演らすと右に出る者はいない？！菅田将暉。

そして忘れていはいけない、ドン引きしそうなくらい粘着質でイヤな感じの主人公の元カレに柄本佑。（少し前に「天国と地獄～サイコな2人～」の陸役で私の中では100点レベルに好感度が上がっただけに、その対照的なサマの佑にびっくり！）

いやあ、制作サイドの思惑や事務所の力関係を思わず勝手に想像してしまうけれど、よくまあこれだけ出したよね。その上、カメオで宮藤官九郎や廣木隆一監督まで出ているのだ。

お話には一切触れずに終わるけど、前述の俳優たちの（そう言おうと思えば言える）原点みたいな若い頃に出会えます。

はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、