6話は、初回の山場(!初回から大きなヤマを作り、視聴者を惹きつけた)の次の大きな山場だったと思う。(私がそう思っているだけです)
乃木(堺雅人)が日本を守るための自衛隊の極秘の諜報機関、別班であることがわかり、彼と彼の仲間の類まれな能力、そして組織の総力を挙げて、テロ組織テントの謎に迫る怒涛の展開。
それに並行して、サイドストーリーであるバルカ国で乃木を助けた少女、ジャミーンと彼女の病気を治療している医師の薫(二階堂ふみ)と乃木の関係が大きく動いた。それまで乃木の、本人も気づいていない薫への一方的な愛情は随所で描かれたけれど、薫の方は全くその気はなかった。しかし、ジャミーンの手術をきっかけに薫の心が大きく動く。
それまでの薫のキャラと全く矛盾のない積極性で、ぐいぐい乃木の心の中に入ってこようとする薫に対し、恋愛経験0で、家族もいなかった乃木は愛することって?から始まる恋愛偏差値がものすごく低い男。
その二人のややずれたやり取りの一方で、黒須(松坂桃李)が天才ハッカーの太田(飯沼愛)とテントのアジトを突き止めるべく手に汗握るハッキング作業ををしている。
また、黒須と太田から情報をかすめとろうとするべく、公安、野崎(阿部寛)チームが動く。
めちゃくちゃ緊迫したシーンと、ややトンチンカンな恋愛駆け引きのシーンが交互に描かれ、その緩急が素晴らしかった。ドキドキハラハラと、ニヤニヤワクワクが交互にあり、見ていて大満足だったわけだ。
また、乃木がもう一人の乃木=エフと対話するシーンも秀逸だった。堺雅人が、なで肩の背中で優しく気弱な乃木と、立ち上がった姿でアグレッシブなエフを演じ分け流石だ。乃木がなぜ自衛隊に入ったかの本当の理由には説得力があったし、今後の父親との対峙という展開に必然性をもたらすことになると思う。
ああ、そうか。だからこの乃木という役は、堺雅人なのか!すげー、すげー!堺雅人。
冒頭のナレーションで、「乃木憂助の冒険の話・・・」とあるけれど、まさにそうだな。彼が最終的に家族の愛を知ることになるのか、そちらのほうも気になる。
そういえば、術後のジャミーンのベッドの横で、乃木と薫の様子を見ていた、乃木の正体を知る野崎(阿部寛)の心はどんな境地だったのだろう。これまで自分を欺いてきた乃木という人間の、薫への愛を最初から知っていたのは野崎だろう。野崎と言う男の優秀さと懐の深さを描く意味でも、阿部寛の存在は大きいと改めて思った。
あれこれ書き連ねたけれど、とにかく大大大満足の6話だった。
ただ、1点不満があるとすれば、相当優秀な公安警察官であったという乃木の父親(林遣都)が、なぜテロリストになってしまったのか。その件を、まさか林遣都のシーンなしで説明してしまうのか!!?ということだ。林遣都を出して描いてくれーー。と心の中で叫びながら、乃木の回想で出てくる両親(林遣都・高梨臨)のシーンを両目に焼き付けている私だった。
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