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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「パーフェクトワールド」

オープニングの画からして、どうも"既視"感覚あり、かつて見たドラマの映像がちらついて集中できない。(先行した映画は観ていません。)

きれい事や同情だけでは語れない、車椅子の青年鮎川くん(松坂桃李)と彼が初恋の人だったつぐみ(山本美月)のラブストーリー。

多分二人の前に立ちはだかる障壁を、二人が悩み、励まし、泣きながら、笑いながら乗り越えていく物語、なんだろうな~、と誰もが想定する。初回ですでに苦難の芽をいくつも披露してくれているので、その展開が楽しみですという人もいるだろうが…。(特に中村ゆりの存在!)

山本美月は「いだてん」の女性記者役ではかなりいい線なのだけれど、こういう揺れる女心を演るとたちまち"演ってる感"が出てしまう。以前、おディーンと出ていた「モンテ・クリスト伯」の時もそう感じた。

そう言えば、菅田将暉の「男子高校生の日常」の時の"ザ・JK"みたいなイケイケ女子高生の役はバッチリ決まってた。うん、やはりそっち系だ。

桃李はと言えば、なんかアカデミー最優秀助演男優賞のハクがついてか(勝手な私の偏見か)盤石感が半端ないわ。

障がい者として生きること、それを当人、身近な人、そして少し離れた人、全くの他人として、いろいろな視点で少しでも理解しようと思える作品になるんじゃないかな。

 

主題歌が米津玄師提供、菅田将暉歌唱なんだけど、まるで頭に残らなかった!ちゃんと聴かなきゃね。

 

 

 

「あなたの番です」

初回から予告通りの不穏なプロローグが展開される。主人公の一人、歳の差婚の妻、原田知世のみその不穏さを感じてザワザワしている。一方、15歳年下の夫の田中圭は、びっくりするほどの天真爛漫さで、子犬のように姉さん女房の周りを喜んで飛び回っている感じ。

あるマンションを舞台に住人たちによる交換殺人ゲームに巻き込まれる新婚夫婦が主役のミステリーだが…。どーするよっ❗最終黒幕が田中圭だったら?

それにしても田中圭、この間の「獣になれない私たち」のがっきーの恋人役も「おっさんすラブ」のはるたんも、仕事ができる出来ないに関わらず、とにかく素直で"好い人"の役が続く。(WOWWOWの「ダブル・ファンタジー」は、ちょっと違った?)

だからこそ、半年後のエピローグで化けの皮を剥いで欲しいなー。?(勝手な妄想です。)

1番嫌われていたクセの強い管理人の竹中直人が早々に殺されので、次は誰?って感じ。

個人的には木村多江の天真爛漫な様子が1番恐かった。(だって木村多江だもーん)

www.ntv.co.jp

 

「きのう何食べた?」- 2

内野(聖陽)の賢ちゃんが可愛すぎる!

今回は彼のごつい手に目がいってしまったけど、その性格の素直さ、一途にシロさんを思う気持ちのいじらしさと、そのごつい手のギャップがいい。妙にリアルだ。そして嫉妬したり拗ねたり、無邪気に喜んだり感情表現に忙しい賢二を見つめるシロさん(西島秀俊)の目が、何とも優しくて、まつ毛が長いのに気づいたりして、ドキッとしてしまう。

 

そして2回目のゲスト(?)の田中美佐子、もうサイコー!!!

シロさんに襲われるかも知れないと疑心暗鬼で騒ぎだしたシーンの2人の心の声は、まるでアンジャッシュの勘違いコントをみているようで大笑いしてしまった!これ、コメディ?

今回もゲイであるゆえの生きづらさを、ポロリと語るシーンがあって、なるほどと考えさせられる。そしてなんて旨そうな、イチゴジャム。

 

2回目にして二人の大ファンになってしまった。原作の力強さ、そして二人の俳優の絶妙な演技、今回は美佐子の可笑しさも加わって三重まる!

「きのう何食べた?」

さて、西島秀俊3連発の第3弾は、先週始まったTV東京の連ドラ「きのう何食べた?

内野聖陽とダブル主演でゲイのカップルを演じる。40代のおじさん二人のカップルってなかなかリアル。「おっさんずラブ」で一挙に日の目を見た感のあるBoy's Loveものと違って、このドラマに”美しい林遣都”はいなぞ。芸達者な二人がどう展開するのか楽しみ。

それにしても西島秀俊の料理シーンは、パナソニックのCMの延長と錯覚してしまいそうだ。CMの、家事を分担する善き夫と優しいパパの姿が一瞬重なったけど、実際のシロさん(西島秀俊)は、倹約家でちょっと口うるさいかたぶつ弁護士。仕事柄?ゲイであることを隠しているシロさんと、美容師で人当たりのいい賢二(内野聖陽)はカミングアウしている点で、2人の生活に行き違いや衝突が起こる。

ものすごく骨太の役のイメージが強い(私の中で)内野の、素直な乙女っぽい感情が出るシーンが秀逸。変に乙女をやり過ぎず、おじさんのままなのに切なく可愛らしい。原作漫画のファンにもかなり好評価を得ているらしい。流石だなー、内野。「ブラックペアン」の佐伯教授と同じ人とは到底思えない!

せんない気持ちや世間の目やら、悩みだしたらきりがない男二人の共同生活を、穏やかに成立させてくれるのが、シロさんの手料理。食卓を挟んだ二人の手に、男にしては小ぶりすぎるご飯茶碗が可愛らしい。二人のささやかな生活を応援の気持ちと共にこっそり覗かせていただく気分だ。

弁護士のシロさんの依頼人や事件、賢二の美容室のお客やスタッフなど、それぞれの仕事がらみの人間模様が、都度ゲストを迎えて描かれるのも楽しみだ。

www.tv-tokyo.co.jp

「名探偵 明智小五郎」

最もナチュラルで、そこはかとなく、でも破壊的におかしいタイミングの顔芸ときたら「おっさんずラブ」のはるたんこと田中圭の右に出る人はいないと思っていたが、いたよ。双璧になりそうな俳優、伊藤淳史

天才ゆえに無邪気で空気の読めない自由人の明智小五郎(=西島秀俊)に対し、空気読みまくって、ヨメや姑ほかに周りに振り回される小林君を様々な顔芸と共に好演。面白いわあ、この人。それに加えて伊藤淳史の嫁役の岸井ゆきのの地下アイドルだったという設定も、彼女にどハマリしすぎ! 

明智小五郎のサイバーチームの謎解きよりもそちらのサイドストーリーの方が余程印象に残った。

西島秀俊は、あの渋さでアクションも完璧でなんか凄いなーと思ってしまいました。

香川照之石田えりなどの脇も笑える要素満載で、シリーズ化を狙ってる?

次回もアリだと思うけど、その後に見た西島秀俊の「マリオ  AIのゆくえ」が素晴らし過ぎて、ちよっと私のなかでの印象は薄くなってしまいました。

www.tv-asahi.co.jp

 

 

おばあさんを追いかけて

先日の夕方、明らかに道に迷った感じのおばあさんを見かけた。

認知症サポーター講座を受けていたので、これは放っておけないと思い、彼女がわかる道ぐらいまで、もしくは交番まで送ろうと思い、話しかけながら歩きだした。

おばあさんが言う地名方面に向かい、途中交番のある駅に着いた。おばあさんの話は脈絡がなく、名前も住所も答えない。また叱られると言い交番には見向きもせず(警官も不在だったのだが)、駅前の道を行けば帰れる言いい出し、結構な早さで歩き始めた。

それでさようならしていいものなのかわからず、とりあえず追いかけながら110番して、警察の指示を仰ごうと思った。その選択は間違っていなく、警察は警官を派遣すべく場所を特定しようと聞いてくるのだが、なにぶんおばあさんのスピードが速く、線路の沿線道路という以外目ぼしい建物がない。電柱の住所を確認し、途切れる電波と格闘しつつ通報しながら歩いたのだが突然おばあさんが左折。(もはや警察にはおばあさんの足取りのライブ中継)さらに右折して歩く先に自転車を押したおじいさんがいて、二人は合流した。

何事もなかったかのように、二人は添うて歩きだし、私たちには何の言葉もなく行ってしまった。

思わず「ダンナさんですよね?」と大声で叫んだら、こくんとおじいさんが頷いたように見えた。

警察にこの展開を説明し、通報終了。警察からは、長い時間ありがとうと言われた。最近、認知症の人の徘徊、(と彼はいったが徘徊ではない。散歩に出て道が分からなくなった迷子だ。)が多いらしい。

気温が下がってきた早春の夕方の追跡劇でどっと疲れたのだが、ひとつ収穫があった。一緒におばあさんを助けようとしてくれた中学生と一緒だったこと。その子がまず通報してくれたし、面倒臭がらずに最後まで追跡に付き合ってくれたこと。

それが一番嬉しかった。

 

「マリオ AIのゆくえ」

同時期に、西島秀俊が出演するドラマ3本を立て続けに見たので、(勝手に)西島秀俊3連発、第1弾です。

 

本作「マリオ  AIのゆくえ」は、NHKのスーパープレミアムドラマというだけあって質の良い映像、ストーリー、深淵なテーマで、1本映画を観た気分になりました。その前に観た西島秀俊ほ明智小五郎に扮していて、空気の読めない天才を軽妙に演じていたけど 、本作では人間の体を手に入れたAI。

 

膨大なデータをインプットされ、ディープラーニングするAIは、肉体を手にしたことで追われることになったが、博士の「自由に生き延びろ!」というコマンドを最後に知識と肉体を駆使しながら逃げ続ける。途中、少年や浮浪者の親切に出会い、人間の欲や煩悩を"学習"しながらコマンドに忠実に、しかし最後はその身を捨てて少年を助ける。

ありがちな話といえばそうだけど、人間離れした身体能力を発揮するAIに、西島の屈強な体が説得力十分、しかも無表情でとぼけた感じが、おじさんなのに、おじさんだからか、良い‼️  西島秀俊がとにかく素晴らしい!

賢く礼儀正しく、欲や矛盾に出くわしながら自由と人間の実存について悩み、少年への友情、執着を抱いていく様がいとおしい。メインの登場人物と同じ気持ちになって、マリオ逃げろ!と応援してしまう。

最後は、人間の体を棄ててサーバールームに戻ったマリオが少年に宛てた手紙に落涙。

誰か(少年)がそばにいないというのは、(AIとして)生きていてもつまらない。

体を持たないAIが肉体を経験をしたことで、生き物の気配を恋しがる、私たち人間であれば、すぐ近くの人の気配に安心する、そんなささやかな、でも忘れがちな大切なことを最後に教えてくれた。

www.nhk.or.jp