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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「キングダム」(2019年)

映画の終わりに流れるONE OK ROCKの「Wasted Nights」を映画館で聴きたくてやっと観てきました。

 

いやあ、、山崎賢人主演ってなってるけど、吉沢亮だろう?主役は。

もちろん、迫力の戦闘シーンなど圧倒的に出番が多い山崎賢人の健闘は認めるし、奴隷の子ゆえの成り上がろうとする野心と情熱、無学で単純だけど機転と根性で、どんな敵にも挑んでいく様は気持ちいい。この役作りでかなり痩せたという賢人のガリガリの胸が時代と身分にリアリティをより与えたと思う。

しかし!賢人の相棒の奴隷の子と、彼にそっくりな秦の国王の二役をやった吉沢亮、特に秦国王の、冷徹な強い意志で偉業を成し遂げようとする鋭くも涼しい瞳の説得力は圧巻だったな。

そしてもう一人の主役、これは大沢たかおでしょ?将軍王騎のカッコ良さったらなかった!公開直後に読んだネット記事でも大沢たかおの役作りは絶賛だったし、原作にもかなり寄せていたとのことで、体重を増やして女のようなしゃべり方をする大沢たかおを観てみたいと思ったのも事実だ。で、期待をはるかに超えてはまっていた。役の設定でも超かっこいいものだから、はっきり言ってあればずるいと思うほど。

ほぼ紅一点と言える長澤まさみの健康的なお色気と貫禄もよかった。ほぼ紅一点とは、橋本環奈も出演しているのだけど、たぶん男の子役だと思うんだよね。被り物しているしこんな使われ方していいのかと思うけど、それがしっくりはまるキュートな女優さん。

映画全体としては、弟(本郷奏多)の反乱で玉座を追われた秦王(吉沢亮)が剣でのし上がろうとする奴隷の子信(山崎賢人)と共に、次々と襲いかかる強敵と戦いなが玉座奪還までの道のりを行くというもの、その次々と。。のところがスケール感からして「ロード・オブ・ザ・リング」を思い出し、ちょっぴり既視感があったのは否めない。だけど観に行くきっかけとなった大沢たかおと長澤まさみ、そしてラストのワンオクも期待通り。ラストシーンから想像して続編を待望。玉座を奪還した秦王が”始皇帝”になるまでを観てみたい!

 

 

「きのう何食べた?」- 6

想像してたけど、なんともハッピーに終わったな~。シロさんと賢二、中年男二人の物語。

最終回は、老いた両親にシロさんが髭のある恋人をやっと紹介でき、自分がゲイであることをひた隠しにするのをやめることにした。一つ殻を破ったシロさん(西島)の吹っ切れた優しい笑顔と、(内野)賢二の幸せそうな笑顔に終始ニヤニヤしていまいました。

最期の料理のシーンは、アドリブ満載?なのかな。西島さんと内野さんのやり取りが自然で、西島さんの笑顔が素敵過ぎ!!

全編にわたりキスシーンや肌の触れ合いこそなかっただけに、ラストシーンのバックハグが優しくて温かい。でも、内野さんの背中がデカいだけに、西島さんが羽交い締めされた感があったのは否めなかったけど。(笑)

 

最終回の料理はシロさんの味のルーツ、シロさんのお母さんの唐揚げ料理教室。台所に立つ母と息子もいいなあ、と思った。

きのう何食べた? Blu-ray BOX(5枚組)

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「blank13」(2018年):斎藤工監督作品。面白い。

家族を不幸のどん底に落としながら、他人には親切だった父親。優しくて気前が良くて、借金取りに追われ続けて、どうにも妻子を守れなくてふらっと出ていった父親。そんな父親に、リリー・フランキーほどハマる人もいない。この人、いつからこんなに引っ張りだこの俳優になったんだっけ?

亭主が出ていく時、(借金取りがいて)危ないから気をつけてと送り出す母親は、彼の優しさを愛していたのかな。恨みごと一つ言わずに、馬車馬のように働き二人の息子を育てながら借金を返す、悲しいくらいに強い強い女を神野三鈴がものすごいリアリティと共にさらっと熱演。神野三鈴、時々ドラマで見かける女優さんだけど名前までは認識していなかった。Wikiで調べてみたら御主人はジャズピアニストの小曽根真だって!!

ボロアパートで2人の息子を育てるためにいくつも仕事をかけもって働く母。朝の新聞配達で交通事故にあっても治療や養生をする余裕もなく、大あざの顔で水商売に出かける母。すごかったなー。

映画の前半は、父親がふらっと出ていった13年後に母子に父親が余命3か月という知らせが届くのまでの間、次男と父親の思い出、そして家族の壮絶な過去の回想。後半は父親の葬儀の場面で、数少ないご焼香をあげにきた輩に、住職が故人の思い出を語ってもらうという提案で知ることになる父親の別の顔。後半はこれはコメディか?と思わせる構成。だって佐藤次郎が思い出を語る最初の口火を切るんだもの!よく神妙な顔で耐えたよ、斎藤工、高橋一生、松岡茉優。

息子たちが知らない父親は、金がなくていいかげんな男だけれども、実は周りに困っている人がいれば手を差し伸べずにはいられない、面倒見の良い人間だった。(家族の面倒は見なかったのに!)

数は少なくても死んだ父親にために心から泣く人間がいる。それは泣き女が雇われた向かいのお寺の盛大な葬儀会場と対比されて面白い。このシーンで一瞬映った金子ノブアキの存在感が絶妙にいい。

兄弟の兄を斎藤工、弟を高橋一生。

ほとんど大きな感情を見せない2人だったけど、一度高橋一生の今まで見たことのない表情があって、それがとてもいい顔だった。

エンディングで流れるハナレグミの「家族の風景」をカバーした笹川美和の声。これでノックアウトされた。だって昔とてもよく聴いた、好きな歌だったから。

「7時には帰っておいでとフライパンマザー」のフライパンマザーになってからもこのフレーズを時々思い出すほどだ。

そう、「どこにでもあるような家族の風景」

この作品の家族のシチュエーションがどこにでもあるわけではないのだろうが、なりふり構わず子供を必死で育て、子供を慈しむ母親。離れた息子が甲子園に出るかもしれないと予選を必ず見ていた父親。息子の作文をずっと持っていた父親。

そう、そういう父母の真実と、憎んでいたはずの父親を結果許すことになるだろう息子たち。それが父親の葬儀の時だったとしても、父親を許せたとしたらその後の彼らの人生は許せずにた時よりも豊かになるはずだ。

どこにでもある(というかあって欲しい)家族の芯の部分。実話に基づいた作品だそうだ。

斎藤工の映画監督としての可能性を感じた。

blank13

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「最強のふたり」(2011年)

2011年の東京国際映画祭の最高賞「東京サクラグランプリ」受賞作品。

事故で首から下が麻痺した大富豪フィリップと、彼を介護することになった貧困層の青年ドリスの友情を描いた、実話を元にしたフランス映画。

 

なんだかものすごくリアリティを感じた。もちろん実話を元にしたということも理由だろうけど、もしこれが日本の映画だったら、これでもかと涙腺を開ける山場を作りそうなものだ。しかし本作はあくまで淡々と二人の生活レベルの違い(フランス社会の現状)と、実業家を介護する青年、介護される彼の日常を描き、その中で育ちや貧富の差を越えた人と人の肌が触れあう(介護だけに、まさに!)ことによって通い合う”情”のようなものを描きだしていた。

介護経験もない、失業保険を得るために面接にきた粗野なドリスをフィリップが採用しようとしたのは、ドリスが障害を持つフィリップに同情を示さなかったから。良くも悪くもドリスは軽口をしばしば叩くが、障害者のことを本人を前に、ここまで笑いのネタにするな~と感心。でもそれは、障害者その人を笑うのではなく、その現象を障害者の人と共に楽しんでいる様子。ドリスの、その人そのものを見る目がフィリップは心地よかったのだと思う。

ドリス役のオマール・シーンはコメディアンでもあるらしいが、アフリカ系の俳優の演技で時々思うのは、目がものすごく雄弁なこと。特に悲しみとか諦めとか慈しみとかとか、感情の源の魂がそのまま目に在るって感じ。また、フィリップ役のフランソワ・クリュゼも、それこそ顔の表情だけで全てを表現するわけだが、特に笑顔の種類が多くてとてもチャーミングなおじ様だった。

淡々と、、と書いたけど、ラストでドリスの計らいで実現するフィリップと文通相手との出会いが何とも瑞々しく、そしてこの時がドリスとフィリップの別れのシーンだったのが良くできていて映画的。静かで暖かいシーンだった。

 

俳優本人たちも含め、"最高のふたり"だった。フランス国内では歴代興行収入2位。納得の秀作。

 

最強のふたり (字幕版)

最強のふたり (字幕版)

 

 

 

 

 

 

 

「スローな武士にしてくれ〜京都 撮影所ラプソディー〜」(2019年3月放送/NHKスーパープレミアムドラマ)

まあ、なんと贅沢な!さすがNHK。視聴率などとんと気にせず、やりたいことを(この場合PRしたいことをを多分に含む)贅沢な役者陣を使って、こだわってこだわってここまでつくりやがった!

内野聖陽を主役に、最新映像技術を使って、時代劇を撮るという、コメディにして実際こんなに撮影技術は進んでいます、というNHK的最新情報を散りばめた、なんかドラマと情報番組のギリギリのところでうまく着地したって感じの作品だった。うまく着地したっていうのは、ドラマのストーリーとしてちゃんと、ヒール(競争相手)がいたり、ピンチがあったり、そして助け舟があり、ちょっとした色恋あり、最後にオチまでつくという、きっちり笑いと感動のツボを押さえているということ。そしてそれに大きく貢献しているのが、内野聖陽の緩急のある演技。

殺陣の腕は一流だけど、セリフがしゃべれないという決定的弱点のため大部屋俳優を何年も続けている男。役者をやっていない時は普通の中年男の顔だと思えば、いざ殺陣のシーンになると顔はたちまち引き締まり、この企画を持ち込んだ技術部チームのリーダー、柄本佑に「そこに近藤勇がいる!」とまで言わせてしまう。いやあ、内野さん、ほんと芸達者。殺陣だって役に負けないキレキレもの。最後に(劇中役で)ちゃんと台詞をしゃべられせてもらえたのも、ドラマならこうでなきゃって感じよ。

ヒールの中村獅童の悪ぶり(ただ単に大部屋俳優仲間で悪役をよくやるってことで)もピッタリだし、監督はじめカメラ、照明などのスタッフ一同、“”活動屋”を自認したろーとるたちが最新技術と取っ組み合いながら奮闘する様も笑えた。

 

そういう輩で守られ、成り立っているともいえる京都撮影所とは、もちろんあの太秦映画村のある東映撮影所。「京映撮影所」という看板の「東」を隠して撮っていたけど。劇中での撮影前の祈願では、鳥居に「岡田裕介」(東映の社長さん)としっかり刻まれているではないか。撮影所の規模、道具部屋に至るまで、これはまさに映画のセットとしての本物。ついでに殺陣のシーンで福本清三さん”5万回斬られた男”までちらっと出演するサービスショット付き。映画のトリビアネタで満載で、ちょっと映画を知っている人にとってはたまらない面白さでした。

www.nhk.or.jp

 

 

 

「きのう何食べた?」- 5

気付いている方もいると思うけど、番組最後のBlue ray & DVDの宣伝をする二人(シロさん&賢二=西島秀俊&内野聖陽)の距離が、前より近くなっている。

ツンデレのシロさんが、回を追うごとに賢二が自分にとってかけがえのない人であることに気づいていく様があたたかい。

そう言えば今回は西島秀俊の涙もあった。この俳優さんが涙ぐむシーンをあまり観たことなくて貴重だった。

それにしても、シロさんと賢二カップルに負けず劣らず、小日向さん(山本耕史)と恋人ジルベール(礒村勇斗)カップルも最高だね🎵

 

「あなたの番です」- 6

きたーーー!

期待通り、いやそれ以上に!怖い怖い木村多江!狂気と日常が交互に現れる表情は、見ていて息もつけなかった。圧巻でした!

 

で、前編最終章とか言っちゃって、W主演の片方、菜奈ちゃん(原田知世)が殺されちゃうってどーゆーこと?!ドラマのはじまりでは年の差カップルのいちゃいちゃがややぎこちない感じだったのに、すっかり自然で微笑ましくなって、原田さんの年齢を感じなくなったのに。これから田中圭だけで引っ張っていくことになるのか?(引っ張れるとは思うけど)

個人的には、菜奈ちゃんのフワッとしたファッションスタイルが、可愛らしくて毎回楽しみだったのになー。原田知世さんだからだろうけど、オバサンぽくなく変に少女趣味でもなく、大人かわいさをぜひ見倣いたいところ。

それにしても、頼みの綱の刑事(浅香航大)までワルとは!いったい誰を信じればいいの~?!