< script data-ad-client="ca-pub-5086079268044038" async src="https://pagead2.googlesyndication.com/pagead/js/adsbygoogle.js">

はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「スローな武士にしてくれ〜京都 撮影所ラプソディー〜」(2019年3月放送/NHKスーパープレミアムドラマ)

まあ、なんと贅沢な!さすがNHK。視聴率などとんと気にせず、やりたいことを(この場合PRしたいことをを多分に含む)贅沢な役者陣を使って、こだわってこだわってここまでつくりやがった!

内野聖陽を主役に、最新映像技術を使って、時代劇を撮るという、コメディにして実際こんなに撮影技術は進んでいます、というNHK的最新情報を散りばめた、なんかドラマと情報番組のギリギリのところでうまく着地したって感じの作品だった。うまく着地したっていうのは、ドラマのストーリーとしてちゃんと、ヒール(競争相手)がいたり、ピンチがあったり、そして助け舟があり、ちょっとした色恋あり、最後にオチまでつくという、きっちり笑いと感動のツボを押さえているということ。そしてそれに大きく貢献しているのが、内野聖陽の緩急のある演技。

殺陣の腕は一流だけど、セリフがしゃべれないという決定的弱点のため大部屋俳優を何年も続けている男。役者をやっていない時は普通の中年男の顔だと思えば、いざ殺陣のシーンになると顔はたちまち引き締まり、この企画を持ち込んだ技術部チームのリーダー、柄本佑に「そこに近藤勇がいる!」とまで言わせてしまう。いやあ、内野さん、ほんと芸達者。殺陣だって役に負けないキレキレもの。最後に(劇中役で)ちゃんと台詞をしゃべられせてもらえたのも、ドラマならこうでなきゃって感じよ。

ヒールの中村獅童の悪ぶり(ただ単に大部屋俳優仲間で悪役をよくやるってことで)もピッタリだし、監督はじめカメラ、照明などのスタッフ一同、“”活動屋”を自認したろーとるたちが最新技術と取っ組み合いながら奮闘する様も笑えた。

 

そういう輩で守られ、成り立っているともいえる京都撮影所とは、もちろんあの太秦映画村のある東映撮影所。「京映撮影所」という看板の「東」を隠して撮っていたけど。劇中での撮影前の祈願では、鳥居に「岡田裕介」(東映の社長さん)としっかり刻まれているではないか。撮影所の規模、道具部屋に至るまで、これはまさに映画のセットとしての本物。ついでに殺陣のシーンで福本清三さん”5万回斬られた男”までちらっと出演するサービスショット付き。映画のトリビアネタで満載で、ちょっと映画を知っている人にとってはたまらない面白さでした。

www.nhk.or.jp