本作について、いろいろ、くどくどと書いてきたが、毎日視聴する中で一人楽しんでいたことがいくつかあったので書き残しておく。
- るい(深津絵里)と錠一郎(オダギリジョー)の髪型
この二人の髪型が、実にその時々の時代を表していて、見ていて楽しかった。二人ともウィッグの時もあったよね。というか、深津絵里は終盤のショートヘアが自分のスタイルなのかな、あとはすべてウィッグ?とにかく、よく変わった。70年代のヒッピースタイル(?)のオダギリジョーが、らしくて、でもあんなお父ちゃんいる?って感じがサイコーでした。 - 伴虚無蔵(松重豊)
最初、映画の中の悪役で登場し見事な切られ役を演っていた時、松重さん、相当楽しんでやってるわあ、と思った。まさかその後、本作の3人目のヒロイン、ひなた(川栄李奈)のターニングポイントごとで重要な役どころとなるとは!
劇中を通して武士言葉を貫き、武士として生き、歯を見せることもなかった。当てずっぽうではあるけれど、時代劇全盛時代、確かに松重豊は切られ役、悪役の浪人役で「水戸黄門」などに出演していたんじゃなかったっけ?
伴虚無蔵は、映画「ラストサムライ」に出演した大部屋俳優、福本清三へのトリビュート。そしてその「ラストサムライ」は、劇中のハリウッド映画「サムライベースボール」に重なる。 - 五十嵐文四郎(本郷奏多)
私の中で「キングダム」の悪役が強烈に印象に残っている本郷奏多。
ひねくれたヒール役がよく似合う、人の握ったおにぎりが(気持ち悪くて食べられない)と言っていた本郷奏多。(もし記憶違いだったらと思ってググってみたら、やはり極度の偏食家・・と出てきた)
私の中では朝ドラのヒロインの相手役にかなり遠いイメージだった彼。
しかし、しっかり胸キュンシーンを川栄李奈と演じていた。そして、改めて見ると、とてもハンサムである。
でも本作での、あのひなたとの別れ方。そして再会。それに続くもう一度のさよなら。
やはり、本郷奏多であった・・・。(何が言いたいか伝わらないかも・・。)
しかし、本作で私の中で固定されていた彼のイメージは少し崩れたのも確か。次はどんな役を演じている本郷奏多に出会えるだろう。目撃するのが楽しみだ。 - 「On The Sunny Side Of The Street」
言わずもがな、本作でも重要な要素となった、ルイ・アームストロングの、超有名なジャズ・ソング。聞いたことはあったけれど、そんなに意味を考えたことなどなかった。
しかし、本作は、暗闇の中で一筋の光すら見失った錠一郎が、ルイ・アームストロングの名前からとった「るい」という名前の女性と共に”ひなたの道を歩く”ことをあきらめなかったサイドストーリーもあった。ものすごい年月(30年くらい?)をかけて、ちゃんとひなたの道を見つけて家族と共に歩く彼の姿を思い出すと、柔らかな勇気が湧いてくる。人生、生きていれば、そしてひなたの道があることを忘れずにいれば、そんなにひどいものにはならない。落ち込んだ時や煮詰まった時に、この歌と共にそのことを思い出そうと思う。