同じように思う人、やっぱりいるんだなと思った。真人(林遣都)の母親(和久井映見)が夫の自死について桃子(有村架純)に話したことだ。
抱えている悩みや漠然とした、将来あるいは今現在の不安は誰しも持っている。ふっとそれらから逃げようって思い立って、それ以上考えず、思い詰めもせず、自分に手を掛けてしまうことがあるのではないか。
私は竹内結子の自殺したときの状況を、報道の範囲内で知った後に、そんなふうにふっと逝ったんだなと思った。彼女はいつものように家族(子どもと夫)と夕食を食べてちょっと外して別の部屋に行った。その一瞬間の出来事どったらしいから。発見した夫はどれだけ驚き、理解出来なかったのではないかと思った。
そしてある日、私自身にもその"ふっと"の瞬間が驚くくらい簡単に訪れることも感じた。
真人の母親が優しいのは、そのふっとに負けてしまった夫を責めないと言ったことだ。彼女は服役中の息子にも、同じように話したのだと思う。自分を責め過ぎないようにと。
ミスチルの「Brand new Planet」が頭を回る。そして件のシーン、真人が必死で桃子を守ったシーンを思い出して涙が出てくる。
優しくあるためには、強くないといけない。ドラマから伝わる素晴らしいメッセージ。