3日間まるで梅雨のように雨が降り、3日目の今日はめちゃくちゃ寒い。季節が進んでいないだけに、梅雨の時期より気温が低くて困る。
今年は梅雨の入りが早いかもしれないそうだ。5月のカラリと晴れた空を満喫した後の入梅は、「あー、これから約1か月、この梅雨の肌寒い、もしくは湿度120%に感じる日々が続くのだな」と気が滅入るものだが、以前友人が言った言葉を、毎年この時期反芻して、梅雨もそんなに悪いもんじゃないと思う。
「梅雨って、しっとりして肌にいいじゃない」
この一言にさらに彼女が付け加えたのか、もはや自分が追加したのか忘れてしまったが、「アジサイは、梅雨空にこそ似合う」。日中少し明るめのグレーの空にたわわに咲くアジサイは、青がより青く、紫は深く、ピンクは可憐に映える。シーズンオフはあんなにおとなしくしていたアジサイの木は、少し前からわさわさと濃い緑の葉を茂らせ、自分が主役の季節に備えている。その旺盛な生命力を見てもうすぐ入梅と思うし、ねずみ色の空に映えるアジサイを心待ちにする自分がいる。
同時に、しっとりとして肌にいい梅雨という季節がある日本を離れて、乾燥していそうなNYに住んだ彼女が、今どうしているのか少し気にかかる。