はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「いだてん」-15

大好きな嘉納治五郎先生が亡くなった。

悲壮感を全く感じさせず、その人物の重さ、その人を失うことの重さを語る役所広司に、演技の骨頂を観た。

 

私としては、加納先生(役所広司)と可児(古舘寛治)や四三(中村勘九郎)、田畑(阿部サダヲ)との漫才みたいな掛け合いがもう見られなくなりガッカリなのだが、最後に嘉納治五郎の往年の盟友、可児、野口(永山絢斗)、永井(杉本哲太)の飲み会で、先生の愛すべき可笑しさを一緒に噛み締められた。クドカン、このシーンありがとう❗

 

さて、今回は、遂に世界が第二次世界大戦に突入して、もはやオリンピックどころではなくなり、開催地として決まっていた東京、日本も開催を返上し戦争の渦中に巻き込まれていく。

四三の弟子の小松(仲野大賀)も、東京五輪に出るはずが学徒出陣に駆り出され、嘉納治五郎が作ったオリンピック用の競技場で行われた出陣式で華々しく満州に送られる。

もうね、この辺から涙腺崩壊だな。

戦争の狂気が世の中を支配する中、正気の人の無理矢理の笑顔や万歳ほど涙を誘うものはない。阿部サダヲの噛み締めたしたくちびるが震える様にグッときた。

そして、娘(りく=杉咲花)の婿となる小松を、(戦争への)怒りと娘への祈りで送った柄本佑。そしてただ若い、時代に翻弄される、無垢で純粋で、愛するものはせめて守りたいとささやかに願った熊本出身の純朴な青年を演じた大賀の表情が素晴らしく、彼の顔のアップを思い出すだけで泣けてくる。

 

戦争の暗くてつらい時代を乗り越え、1964年開催の東京オリンピック招致に向けて、いよいよ物語りは佳境に入っていく。

その前に、満州での志ん生と小松の邂逅(?)のくだりが次回あるようだ。志ん生の若い頃の噺家仲間で登場する柄本時生。柄本兄弟、大河同時期出演だよ!

どちらも絶妙にスパイスの効いた役です。