はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「アオゾラカット」(2017年 NHK大阪放送局)

舞台は、大阪西成地区。

妻と一緒に築いた美容院を営む父親(吉田鋼太郎)と、母親の家出をきっかけに父親に反発し、家を出てパリで美容師をしている息子(林遣都)が母親の死をきっかけに親子関係を再生していく物語。と真面目に書けばそうだけれど、どちらかというとコッテコテの大阪人情噺に近い。

母親が家を出る真相も、倒れかけた美容院を再生できたのが、通天閣を目指して世界から来るバックパッカーたちが、パリ仕込みの息子のカット技術とスタイリングを目指して詰めかけて店が大繁盛するというのも、ファンタジック過ぎてNHKのドラマにしては(筋書きが)”荒い”。(我ながら辛口?)

父親に吉田鋼太郎というのも個人的には解せぬ。別に鋼太郎さんじゃなくてもいいんじゃね?と思ったが、少し前のNHK朝ドラ「花子とアン」で、粗野だけれど男気のある嘉納伝助を演じた吉田とは全然違う、コメディアンとしての役者ぶりを撮りたかった?のかしらん。しかし、いくら全身派手ないで立ちで粋がっている関西のおっちゃん姿、流暢な大阪弁でもってしても、なんか関西人に見えない吉田鋼太郎。だって、シェイクスピア俳優だもん、ホームがイギリスですもん。(すみません、勝手な私の偏見です)

一方の林遣都は、西成関西弁(そんなものがあるのか定かではありませんが)も荒々しく、今回ばかりはパリ帰りのまごうことなきイケメン全開で登場。父親との確執から話す言葉の乱暴さと、終始不機嫌で不愛想な様子と相まってちょっとヤンキーっぽい。イキガッテいる関西の兄ちゃんぶりが、ちょうど時を同じくして放送されていた「火花」の徳永と(同じ関西人ではあるが)全然別ものなのに驚く。(まあ、俳優だから当たり前か)注文を付けるとすれば、もう少し英会話に説得力を!(発音練習してくれってことで)

私としては、作品を通じて見る20代前半の彼が、20歳前後のままの薄くて青い男の印象だったのが、この作品でガラリと今の林遣都(つまり20代後半で青臭さが少し抜けた感じ、同じ青でも異なる青)になった気がして、ハッとさせられた。

でも、時期から考えると「精霊の守り人」シリーズ(2016年~2018年放送)のシュガ(林遣都)を観ることで、彼の”20代前半”と”20代後半”の変遷がよりわかるのかなー。(20代前半の林遣都の作品に、見られていない作品が多い。)

最後に、先に書いた通り、本作では終始怒っているか不機嫌でいるかの息子役だったが、ラストにファンが大好きな遣都のシワいっぱいのカワイイ笑顔が一度だけ見られます!