はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「激突」(1973年)

スティーブン・スピルバーグ監督の名前を世に知らしめた作品と聞いたので、いつか観なきゃと思ってた。日本での公開は1973年。それから何度も地上波で放送されているらしい。たぶん「ターミネーター」と同じような感じだよね。名作を繰り返し放送するやつ。

最近日本で問題になっている”あおり運転”どころの騒ぎじゃない。大型トラックによる執拗な走行妨害とあおり、単なる脅しではなく間違いなく命を狙ってきているトラックとの死闘を1時間半、ずっと描いている。結末を知っているのに、どうなってそうなる?これからどんな展開?が気になって全く目が離せない。

さび付いた”顔面”の大型トラックは、無機質な車というよりだんだん意志をもった化け物に見えてくる。運転手が顔を見せないのも、よりトラックそのものが生きているように見えて恐ろしい。

追いかけられる男は、最初からそのトラックと戦闘モードではなく、なんとか衝突を避けようと、また運転手の怒りを鎮めようと、当たり前に努力をするのだ。助けを呼ぶシーンだってある。道路の陰に隠れてトラックをやり過ごそうと何時間か潜んでさえいた。それなのに、それなのに、さび付いた茶色の巨体は男の視界から消えることなく、追ってくるのだ。

こわーっ!ものすごい緊迫感。

アメリカの広大な大地に敷かれた、舗装もいい加減な道路。建物一つない景色が続く中、助けを乞うにもガススタンドも休憩所もなかなかない。男の孤独と恐怖が、乾いた景色とともに鮮烈に観る者に刺さる。巨匠、ここにあり!


激突!(字幕版) - 予告編