何か憑き物がとれたような、反則した選手の記者会見だった。もう、アメフトをやるとは思わない。誰の指示があったにせよ、卑劣な反則行為をした自分が悪いと潔く認め謝罪した。
同時にこれまで絶対だったコーチ、監督の呪縛から彼は解き放たれた。
そして、隣の弁護士の十二分なアドバイスを受けたにせよ、彼自身、同情と勇気の称賛を、マスコミや世間から得たのは間違いない。
素人の浅い思慮で立てた仮説はこうだ。
関大のクォーターバックは、相手チームにとって、試合に出場してほしくないほど上手く、関大勝利を導きかねないキーマンとする。彼が出場できなくなるためには、ケガをして欲しい。ケガをさせるために、人身御供になる日大選手はいないか、とまず監督とコーチが考えた。
目をつけられたのが、生真面目で弱いところのある、件の選手。で、突然、彼に対して、最近なっていない、このままでは練習、試合に出さないとじわじわと脅し、試合に出るための卑劣な反則行為に及ばせたのではないか。
24日、日大の監督がなんと発表するのか、注目したい。
また、若干二十歳の若者の、これからのイバラの道は容易に想像できるが、彼がこの先の長い人生を、立ち直って歩んでくれることを祈るばかりだ。
(ところで、関西学院の監督のほうがなぜか"悪そう"に見えるのは、私だけ?!失礼しました。)