やっぱり、泣けた!斎藤工の忍ぶ表情。
腹痛(後に胃カタルと判明)でリレーに出られなくなった大横田(林遣都)の代わりに、ノンプレイキャプテンとして踏ん張ってきた高石(斎藤工)が推薦された時、まさか自分が!の期待と不安と喜びに到達するまでの途中の表情。結局コーチの冷徹な判断により出場がなくなった時の、やっぱり!の落胆と、気を取り直して代わりの選手に発破をかける表情。
”忍ぶ”斎藤工がいい。
そして、大横田(林遣都)が400mで銅メダルに終わり、試合後のラジオの”実感放送”なるもので、一言マイクの前でしゃべる場面。この時の水泳チーム男子は全種目で金メダルを取るという目標を掲げていただけに、申し訳なさとふがいなさで号泣する遣都(大横田)を抱きかかえて「しゃべらなくていい」という斎藤工(高石かっちゃん)。泣き崩れる大横田の姿は、万が一出場していたら自分だったかもしれないのだから、という彼の心を十分に想像できた。
林遣都、400mマジに泳ぎ切っていたよね。
腹痛で苦しむシーン、レースのシーン、敗れて号泣するシーン。初大河での出演シーンはあまり多くないのかもしれないけれど、これを撮るために鍛えた体と準備、役への作りこみは半端ない。(もちろん遣都だけではないけれど。大東駿介なんかもすごい体だし、お国言葉もいい)
つい最近の五輪でも、金メダルを取れなかった吉田沙保里(レスリング)が「ごめんなさい」とインタビュアーに向かって号泣した時、沙保里、泣く必要なんてないと全国民思ったけれど、「いだてん」のころのオリンピックは、メダルがとれなければ非国民とまでの罵られる時代だ。大横田遣都の心中いかばかりか。
と、こちらまで歯を食いしばって観ていたら、田畑(阿部サダヲ)がマリー(薬師丸ひろ子)の占い結果:大横田、金メダルを知って「あの、クソババア」とギリギリ言う表情が可笑しすぎて、気を取り直し次回の”マエハタ、がんばれ”に期待することにした。