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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「あなたのそばで明日が笑う」「ペペロンチーノ」:東日本大震災 関連ドラマ

東日本大震災から10年目の春となる今年、NHKの2つの震災関連ドラマを見た。

一つは「あなたのそばで明日が笑う」(綾瀬はるか&池松壮亮)

もう一つは宮城発地域ドラマ「ペペロンチーノ」(草彅剛&吉田羊)

 

前者は、津波で行方不明になったままの夫(高良健吾)を待ち続ける女性(綾瀬はるか)が、夫を待ち続けながらも新しい一歩を踏み出そうとする話。その女性に寄り添おうとする男(池松壮亮)の視線が不器用で優しい。
ともすれば、悲しみをしばし忘れて前を向こう、がんばろう、がんばってます、という様が映されがちな震災ストーリーだが、無理にがんばらなくてもいい、前進しなくてもいい、それぞれのあゆみでいいという優しいメッセージが伝わってきた。

「天国と地獄~サイコな2人」でハードボイルドな綾瀬はるかを見ているが、ここでは中学生男子を育てるシングルマザー。柔らかさや弱さよりも、やはり芯の強さを感じる。また池松壮亮の”めんどくさい”性格の建築士も、ナチュラルにハマっていて二人に気負いがなくていい。

 

後者は、妻と営んでいたイタリアンレストランを津波で流された料理人(草彅剛)が、自暴自棄の中、人と出会い・きっかけを得ながらレストランを再開する。そしてコロナ禍の苦境をも耐えて、2021年の3月、”震災の打ち上げ”と称して小さなパーティを催す話。パーティで、彼と彼に関係した人々を取り巻く10年が語られる。彼の10年に寄り添っていた妻(吉田羊)の台詞がほとんどなく、表情だけで彼への愛を表現しているのがすごいなと思ったけれど、こちらは最後にオチがあり、そこがツボ。号泣しそうになってしまった。どれほど主人公(草彅)が頑張ってきたかが、そばにいる吉田羊の存在でより強く感じられ、私には想像もできない忍耐と努力の大きさを思い知った気がした。

 

2つの作品を見て感じたのは、あの震災を得て今現在、被災地の復興を現在進行形で生きる人々に対する尊敬=リスペクトの念だ。

「ペペロンチーノ」で”震災から〇年”というマイルストーンで言うのが嫌いだという台詞があったけれど、それでもマイルストーンでこういう物語を見せてくれ、被災者以外の私たちにもたくさんの”気づき”を与えてくれることが大切なのだと思った。

www.nhk.or.jp

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