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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「アルゴ」(2012年):実話に基づく一級のエンターテイメント

1979年から1980年にかけて発生した在イランアメリカ大使館人質事件を題材とした、ベン・アフレック監督・製作・主演作品。第85回アカデミー賞作品賞受賞作品。(Wikipediaより)

 

イラン革命後、アメリカ政府は占拠されたアメリカ大使館で人質となった職員たちとは別に、占拠直前に大使館を脱出してカナダ大使邸に潜んだ職員6名を救出する必要があった。CIA職員で人質救出のプロのメンデス(ベン・アフレック)は、架空の映画製作をでっち上げ、人質6人を映画製作スタッフに扮装させイランから脱出させるという、荒唐無稽とも思われる計画を立てる。
そして、ハリウッドの映画人の友人の協力を得て、スタジオに新作映画「アルゴ」のオフィスを構え、ウソの記者会見を開き、映画情報誌にも広告を出すという入念な準備を経て、単身イランに飛ぶ。

イランに着いて6人に会い、2日後にはテヘランを立つという強行計画。

6人はその日初めて会ったメンデスが説明する、映画みたいな脱出計画を聞き、にわかには信じられない。ここからの2日間の緊迫感が半端ない。
カナダ大使邸では、6人の揺れる感情や偽装を完璧にするための準備(演技練習など)、アメリカでは政府の方針転換で計画が中止になりそうになる、そしてイラン革命政府は、必死で潜伏したアメリカ人の捜索をしている。三方面で刻一刻と変っていく状況が交互に描かれ、それぞれが脱出計画に秒単位で作用し、一瞬たりとも気が抜けない。(もう椅子に正座して、手を合わせて祈りながら観ていたもの)

そんな緊迫した状況下でメンデスは、冷静で淡々とした表情や態度を崩さない。ひげをたっぷり蓄えたベン・アフレックが目の揺らぎだけで、わずかな動揺や安堵を表しているのが秀逸。”事実は小説よりも奇なり”というが、緊張のエピソードを映画としていくつか盛っていたようだが、それでもあの”革命”下の文化の違う国での脱出計画がいかに困難で過酷なものであったか映画は雄弁に語ってくれた。

 

最も感動したシーンは、計画中止要請を受け、丸め込んだ6人を捨て大使邸を後にしたメンデスが、一晩悩んだ末、上司に実行すると電話で伝えた後、大使邸に6人を迎えに行った時だ。あれだけ怯え実行を拒んでいた仲間もいたのに、全員が身支度を整え映画人になってメンデスの迎えを待っていた。特にエモーショナルな演出はなかったと思うのだけれど、その光景を見たメンデスの表情で、”信頼”という感情が一挙に沸き上がった。


確かにアメリカ側からの視点でしか描かれていないが、それでもエンターテイメント作品として素晴らしい脚本だった!登場人物たちのまどろっこしい人物像を描くことを放棄し、必要最低限の台詞の応酬で、物語に必要なキャラクターだけを浮き上がらせている。アカデミー賞では、脚色賞も受賞。

 

アルゴ (字幕版)

アルゴ (字幕版)

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