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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「私をくいとめて」(2020年) - 2:年下男子、自然体の林遣都がとてもいい

公開時、映画館で観た時は、のん主演の映画で林遣都ファンとしては少しものたりない・・なんて感想を持ったものだけれど。


女性を性の対象として見る男性の言動がどうしてもひっかかり、彼氏をつくるよりもおひとり様生活を満喫しているの主人公の黒田みつ子(のん)。
自分に正直に、男に迎合するくらいなら孤独おっけーで生きているわけだが、そこに登場するのが、取引先として会社に時々顔を出す年下の多田君(林遣都)。
たまたま住んでいるところが近かったこともあり、図々しい多田君は托鉢坊主のように、みつ子が作る夕食のお惣菜をおすそ分けされに家にくるようになる。

本作の林遣都は、どこか力が抜けていてとてもいい。寝ぐせが跳ねた後ろ頭、まっすぐでストレートな瞳と言葉。きっちり下心もあるよ、ってところも憎めない。
どこまでみつ子のことを理解しているかわからないけれど、彼女が傷つきやすく、鎧を着て毎日生きていることは、たぶんわかっている。

「僕と付き合っても、黒田さんの生活は何も変わらない、僕が横にいるだけです」という台詞も男性と付き合うことに臆病なみつ子には染みただろうし、「黒田さんとは、ゆっくりでいいです」というのも優しい。

少し話がそれるが、林遣都のことを山本耕史が語った時「とてもエネルギーに溢れていて、映像の世界だけではそのエネルギーが収まらないんだと思う」というようなことを言っていた。また、「帰れない男」の演出の倉持裕が、林遣都のことを「硬質な感じ」「まっすぐで強い眼差し」(正確ではないかもです)と評していて、山本耕史の言葉と合わせてすごく腑に落ちた気がした。そう、瞬間、バッと放出される彼のエネルギーをドラマや映画の中で時々目撃するから。そして時にして、それが強すぎて驚くことがあった。
しかし、今回はそういうシーンがなかった。ゆらゆら~とそこに存在し、みつ子の目線で語られる多田君は、あくまでもみつ子の好きな年下の食いしん坊の多田君なのだ。

そういう林遣都をまた観られて、とても満足した2回目の鑑賞だった。

 

ところで、今回2回目に鑑賞して初回とは違う感想を持った。(長くなってすみません。ここから興味のない方はスルーで)

職場や食事の場で受けたセクハラがトラウマになっているみつ子のことを、昭和のバブル世代の私は同性として理解はするが、心のどこかでそのくらいのこと!と最初は思った。
男女雇用機会均等法が施行されて数年後に社会人になった私は、女性を取り立てようという会社の政策もあり、男性組織の中でどこまでのし上がっていくか、そんな野望を胸に会社の中で闘っていたつもりだった。男の3倍は働けと誰かに言われ(誰に言われたか忘れた)、若さとガッツであるところまでは昇進したけれど、私はいつまでたっても部長のポジションにはなれなかった。出産で1年弱休んだし、その後の時短勤務、それでも同じポジションに居続けられたことに感謝しなければならないくらいだ。それ以上昇進できなかったのは、私が女性だからではなく、その器・能力が欠けていたからだと、退社する数年前にはわかっていた。(社内に女性の部長もいたしね)

私が20代の頃のセクハラは今とは比べ物にならないくらい堂々とあっけらかんとしたものだったけれど、そんなのにいちいち傷つくよりそいつを利用してやれぐらいに思っていた私。しかし、それを甘んじで受け流していた私は、その反対にピンチになった時、女性だからを理由にたぶん弱音を吐いたり、女性だからと免除されていたことがきっとありそれを享受したのだと思う。その結果、私はそこまでの女と思われ、それ以上はできない人として私の昇進ゲームは詰んでしまったということ。
みつ子同様、今の40代以下の人はセクハラに対してそんなおおらかさは微塵もなく、ましてそれと女性という免罪符を天秤にかけてうまくやるなんてとんでもないことだろう。今考えると恥ずかしい自分。

だから、原作者、綿矢りさの描く主人公の傷や孤独は今の若い女性たちにはものすごく共感できるものなのだと思った。

最後に、主人公のトラウマのことにフォーカスしてしまい誤解を与えないよう追記するが、大久明子監督による本作は、ポップな演出、擬音多用、大瀧詠一の曲など、全体的にはとても明るくて楽しい映画です。

 

おまけ:前回の感想はこちら

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