「麒麟がくる」で斎藤高政を演じている伊藤英明をみて、老けたなーと思い、彼が怪演した「悪の教典」をもう一度観た。この作品で、彼は海の猿だけをやっている俳優でないことを証明したと思う。(いや、ほかにもあるけどね。もちろん)
2年前に本作を観て書いたブログが、映画の内容が内容だけに衝撃を受け、真面目に映画について書いてしまっていて、伊藤英明と林遣都以外の俳優陣について触れていなかった。
改めて観て、生徒役のキャスティング方針が、まさに「3年A組 今から皆さんは人質です」と同じであることに気づく。「3A」のほうが大分後だけどね。一応。
つまり、阿鼻叫喚の中、殺されるだけの生徒役で岸井ゆきのが出ていたり、その他大勢の中ではあるが、物語の中で悲恋物語のカップル役で松岡茉優が出ていたりするのだ。(でも、よくよく見ないと松岡茉優とわからなかった。岸井ゆきのについては、戻して何度か見て彼女のシーンを発見!)
ほとんど台詞らしい台詞もなく、女子生徒のパンツを嗅いだ瞬間銃殺される山田孝之もまだ若くて、ひげ面なのに横顔が美しい。(体育教師で結構最低な役だったけど)
脇に滝藤賢一、吹越満、メインの生徒に染谷将太、二階堂ふみ、浅香航大。そして林遣都。林遣都と同じくらいの登場の量で伊藤沙莉。
林遣都のことも前回するりと書いてしまっていたが、平岳大との逢瀬のシーンでは、服を着ていると中性的で佇まいも華奢な印象なのに、脱いだ胸筋の盛り上がりが細マッチョで、ギャップに慄く。身体はその前観た「風が強く吹いている」と同じって、あれから3年(映画の公開の年だけど)経っているのに、どういうことだ!
それにしても、何度観てもドキドキする作品。やたら画面が暗いのは三池監督の特徴なのかしら。この時の伊藤英明が「海猿」の伊藤さんよりも私は好きだなあ。