松本まりかが、ただ眠っているだけ(事故で寝たきりになった義経(田中圭)の恋人として)、もしくは回想シーンで面倒見のいい高校教師(ちょっとぶりっ子なしゃべり方がヤバい)として出てくるだけでキャスティングされるはずない!そう、物語の大ラスでゾンビ(しかもベイビードールの衣装で!!!)になるために本作に出ていたんだー!!と大いに納得した最終回だった。
ラスト3回くらいはゾンビになったまま教師として生徒たちに人生の授業をする義経。もはや東大を目指す超優秀な生徒たちというそもそもの前提はどこかに置きざりにされ、人としての生き方を「〇〇×〇〇=〇〇」とか「✖✖ー✖✖=✖✖」とか言葉遊びのような”方程式”で説いていく。このドラマ、それが言いたかったんか?!イヤ、違うと思う。
だって”方程式”が出る度に、なるほど、上手いこと言うね。と大いにうなづくのに、そのワードのほとんどを覚えていなくて(私がかもしれないが)印象に残っているのは、気が狂った山田裕貴(頼朝先生)の演技と、田中圭演技上手いなーということだもの。
そして最終回を見終えた今記憶に残るのは、最後にゾンビになった田中圭と松本まりかのきっちり濃厚なキスシーンと、振り向いた2人のゾンビらしい笑顔だからな。
「おっさんずラブ」でブレイクしてから約3年弱、連ドラや映画に出ずっぱりだった田中圭。この間ほぼ似たようなキャラクター(ポンコツにしてもキレ者にしても、熱い男)ばかりだったように思うが、ここにきてちょっと違うタイプと思ったら、物静かに復讐の炎を燃やしながらも殺されてしまい、ゾンビになっても「君たちを愛している」かあ。
まあ最終的には、恋人も殺して二人でゾンビになって幸せに生きる(?)らしいので、これってファンタジー・ホラーだったんだ、と飲み込むことにした。