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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「私たちが光と想うすべて」(2024年):いわゆる”ボリウッド映画”ではないよ

インド史上初のカンヌ国際映画祭グランプリ受賞作ということで、WOWOWの放送を録画していた。しばらく放置した後だったので、製作国がフランス、インド、オランダ、ルクセンブルク、イタリアと多国に渡り、なんの映画だっけ?とまるで録画動機も忘れ予備知識もなく鑑賞開始。

 

インドの大都会、ムンバイで看護師として働くプラバ(カニ・クスルティ)とアヌ(ディヴィヤ・プラバ)。明るく自由奔放に恋愛を楽しむアヌに対し、プラバはお見合い結婚した相手がドイツに出稼ぎに行って以来1年も音信が途絶えている。

彼女たちの生活を通じ、インドの都会に住む人々の暮らしぶりが見える。
ピカピカできれいな電車車内。高層ビルの夜景。雑然とした道路を縦横無尽に走る車。
言葉の違い。宗教の違い。
富裕層も増えているが、一方で立ち退きを要求された病院の同僚、パルヴァティ(チャヤ・カダム)は、法的書類がないせいで居座る権利もない。
プラバとパルヴァティが、高層マンションの広告に石を投げるシーンは、自分の感情を抑え込みがちなプラバが、自らを解放していく最初の一歩だったように思う。

夫の不誠実に耐えているプラバの様子は、男尊女卑がまだまだインドに強く残っていることを物語る。アメリカのIT系ビッグカンパニーのボードメンバーに男女ともインド系の面々をよく見るけれど、それはやはり一部の人たちなのだと思う。

終盤、見知らぬ記憶喪失の男を音信不通の夫に仕立てて、「二度と会いたくない」と言い放ったプラバに溜飲が下がる。

ムンバイを離れた田舎の海岸。電球で飾られたビーチ・カフェで談笑する3人の女と、女たちに友人と認められたアヌの恋人、シアーズ(リドゥ・ハールーン)。
真っ暗なビーチにやわらかく灯る4人の”チル”な一夜がとても愛おしく思えたラストシーンだった。

 

そう言えば、今まで観たインド映画に必ず出現したダンスシーンがなかった!
まさに新しいインド映画の可能性。
女性監督、パヤル・カパーリヤー監督に一層期待と注目が集まるのもわかる。

私たちが光と想うすべて

私たちが光と想うすべて

  • カニ・クスルティ
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