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はやし蜜豆の犬も歩けば棒に当たる、

好きな俳優の作品を集中して観るのが好き。その記録や映画の感想、日常気になる現象をぼそぼそ綴っていきます。

「サタデー・フィクション」(2023年日本公開):画面が暗すぎる・・こんな感想を持つのは私だけ?

オダギリジョーが中国映画に出演しているということで鑑賞。

日本の真珠湾攻撃12月8日にいたるまでの1週間、上海の外国人居留地で繰り広げられたスパイ大作戦の死闘が、モノクロで描かれる。

欧米側の女スパイ、ユー・ジン(コン・リー)は、表の顔である人気女優として舞台に出演するために上海に乗り込む。演出家で俳優のタン・ナー(マーク・チャオ)とはかつて恋仲だったようで、舞台の内容も二人の出会いと恋を暗喩するようなものだ。

劇中劇と映画の本筋が絡み、注意して観ないといけない。
登場人物のほとんどがスパイ活動に関与していて、欧米側なのか日本側なのか、いや自らの保身のために立場もコロコロ変わるのか。さらに言うと、モノクロ映画で画が暗い。もう少し明るくしてー、と頭の中がこんがらがりながら思った。
だって私、コン・リーをエンドロールのクレジットをみるまでコン・リーと分からなかったもの。(久しぶりに観たからだけど、老けた・・。)

オダギリジョーは、日本のドラマでの役の印象、つまり飄々としたとぼけた感じとは全く異なり、スパイ活動の誤認で妻を殺された諜報部の将校、古谷をシリアスに演じていて◎。また、彼の護衛役のヒットマン、中島歩が相当カッコ良かった!

ラストの銃撃戦は、まるでそれまでのこんがらがりが吹き飛ばすような緊迫感。モノクロの画が緊張感を増し、主な登場人物全員殺られる??
そしてラストに明かされる、日本軍の奇襲先を探ろうとした諜報計画の顛末。
なぜ、ユー・ジンは古谷から入手した暗号「山桜」の意味をシンガポールだと嘘をついたのだろう。
ユー・ジンは、古谷の亡くなった妻にそっくりということで、手負いの古谷を混乱させ得た情報だったが、最後の任務で組織を裏切った。
ひょっとして彼女にとってはスパイ活動で得た情報など、どうでもいいものだったのかもしれない。女優業も結婚も、ほとんどが諜報活動のためだったが、最後に組織を裏切って全てを捨てて、純粋に彼女を愛してくれるタンとの愛を求めたのかしらね。

分かる人にはわかる、好きな人は好きかも。
でも、私には複雑でわかりにくい映画だったな・・。

 

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