演技している桐谷美玲を初めていいと思った。いいと思えた桐谷美玲を発見できただけでも、観た甲斐あったかなあ。
もちろん、ほかにも河童の小栗旬。シリコンでできたマスクのせいで、目と口元しか本人じゃなくて、それで表現しようとしている様がおかしかったし、山田孝之の星は、星の被り物とメイクをしているのに、表現豊かでめちゃくちゃ笑えた。
笑えるファンタジー。
それにしても、よくもこんなふざけた映画にここまで錚々たる俳優が集まったもんだ!(大真面目に政治家を演じていた高嶋政宏や、遣都の父親役の上川隆也など)
小栗旬は原作漫画が大好きで、立候補して村長=かっぱ役を射止めたらしく、ついでに友人の山田孝之を誘ったそうだ。主役を張った林遣都は舞台挨拶で、「最初はすごいメンバーと一緒に演れるとワクワクしていたけど、初日あの恰好の演者の皆さんを見て、この人達全員を相手にできない」とその日監督の前で泣きました」って言っていました。
冒頭の話に戻るが、演技駆け出し(?たぶん)の桐谷美玲の金星人2-3(にのさん)が、今の桐谷みたいにキラキラしていなくて、ちょっと田舎くさい素朴な女の子なところがとても良かった。林遣都とのカップルもとてもお似合いだった。林遣都がたぶん20歳~21歳くらいで撮影していると思われ、俄かファンの私が今さら観てみれば、まだ10代の残りの青さと細さが残る林遣都の、整った顔ばかりが際立つ映画だった。
大企業の御曹司役ということで、いつもスーツ姿(白シャツ)なのが、ちょっと牧君に重なり、”小牧君”って感じでした。